コラム

2020年1月5日(内藤淳一郎『一日の発見』より)

投稿日:2020年1月5日 更新日: -

 

「人はパンだけで生きるものではなく、神の口から出る一つ一つの言葉によって生きる」(マタイ4:4、申命8:3参照)

主イエスは公生涯に入る前に、荒れ野に行き、悪魔の誘惑に遭(あ)われた。

悪魔は人間に働きかけて神を疑わせ、神不信へと誘惑する。「誘惑」とは「試練」とも訳される言葉である。

人間は悪魔の誘惑によって、本当に神を信頼し、神に従っているのかを試される。この意昧で試練は危機の時であり、「分かれ道」である。試練によって、ある人は神への信仰が深められ、ある人は神の恵みから落ちる。神は、私たちが試練の時に悪魔の誘惑に勝つ者となるよう、主イエスを世に遣わされたのである。

主イエスは荒れ野で40日間、断食をして空腹を覚えられた。人の子となられた主イエスは飢えた。飢えは、人間の生存を脅かす苦しみである。

パンは、人間が生きるために必要不可欠であり、パンを得るために人間は額に汗して働かなければならない。それゆえに、パンさえあればすべてが解決すると思うのである。

悪魔は主イエスに荒れ野の石ころを指して、「神の子なら、これらの石がパンになるように命じたらどうだ」と誘惑した。パンの問題さえ解決すればすべてが解決するという誘惑である。

これに対して主は、冒頭の申命記の言葉をもって悪魔の誘惑を退けた。人間はただ食べて生きればよい存在ではなく、神の言葉によって真に生きる存在であることを、聖書の言葉をもって答えられたのである。

主イエスの生涯は、悪魔との戦いの連続であった。そのたびに主イエスは、神の御心を示す聖書の言葉をもって悪魔と戦った。主イエスは私たちに、神の言葉こそ悪魔の誘惑に勝つ道であることを、身をもって示されたのである。

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