1月30日「蛇のように賢く、鳩のように無垢で」

あなたがたは蛇のように賢く、鳩のように素直になりなさい。(マタイ10:16)

「蛇のような賢さ」とは、重要なことを判別する知恵である。「鳩のような素直さ」とは、優しさである。ただ、優しさだけでは感情に流され、賢さだけでは裁くだけになってしまうから、主イエスは両方を求められる。主イエスは、「お前がユダヤ人の王なのか」と問う総督ピラトに対して、「あなたは自分の考えで、そう言うのですか。それとも、ほかの者が私について、あなたにそう言ったのですか」(ヨハネ18:34)と言って、他人の言葉でなく、自分自身で判断するよう求めた。判別する知恵は、自分で考えることから生まれる。考えさせないで画一的な知識を教え込み、画一的に評価する教育は、はみ出た者を差別する人間を生む。私たちを差別や偏見から解放するのは、自分で考えて判別する賢さである。

いつの時代も、人の弱みにつけ込んで不安を煽(あお)り、金銭を巻き上げる詐欺(さぎ)まがいの宗教や、若者を洗脳し、教祖に盲従するカルト宗教が出てきて、社会を騒がせる。外部から隔離して、一方的な情報を叩(たた)き込み、冷静に考えて選び取らせない点は共通している。主イエスは人々に対して大切な価値観や救いを説くが、人々が自らの意思で選び取る自由を大切にする。主イエスはご自身を「真理である」と言い(ヨハネ14:6)、「真理はあなたがたを自由にする」と言う(同8:32)。私たちはこの真理に堅く立つことによって、世のさまざまなとらわれから解放され、物事を自由に判別する蛇のような賢さと、鳩のような優しさを養われるのである。「私は、こう祈ります。知る力と見抜く力とを身に着けて、あなたがたの愛がますます豊かになり、本当に重要なことを見分けられるように」(フィリピ1:9~10)

 






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