名誉教皇ベネディクト16世の兄G・ラッツィンガー神父死去 2020年7月6日

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 名誉教皇ベネディクト16世の兄、ゲオルグ・ラッツィンガー神父(96)が7月1日、ドイツ南部バイエルン州レーゲンスブルクで死去した。ベネディクト16世は6月18日、兄ゲオルグ神父の病状悪化に伴い、見舞いのため緊急にレーゲンスブルクを訪問、22日まで現地に滞在した。

 ゲオルグ神父は、1924年1月15日、バイエルン州プライスキルヒェンに生まれ。11歳の時から、小教区の教会でオルガンを弾き始めた。42年、国家労働奉仕団に徴員、その後、国防軍に徴兵された。45年、連合軍の捕虜となり、ナポリに数カ月収容された後、解放された。47年、弟ヨゼフと共に、ミュンヘンのヘルツォークリッヒェス・ゲオルジャーヌム神学院に入り、51年6月29日、兄弟そろって、フライジング大聖堂で、ミヒャエル・フォン・ファウルハーバー枢機卿により、司祭に叙階された。

 ゲオルグ神父は2005年4月、弟が教皇に選出された時、「正直言って、このような結果になるとは思っていませんでした。自分としては少し気落ちしました。教皇としての重大な責務を思えば、わたしたちの交流もかなり縮小されるでしょう。しかし、いずれにしても、枢機卿の方々の人間的な判断の背後には、神の御旨があります。これをわたしたちは受け入れなくてはなりません」と語っている。

 また2011年、ある雑誌のインタビューで、ゲオルグ神父は「体力的にこれ以上は無理であるところまで来たら、弟は引退する勇気を持っているはずです」と語っていたが、ベネディクト16世が高齢を理由とする歴史的な引退宣言がなされる数カ月前、ゲオルグ神父は、その決意を聞いた1人となった。

 ゲオルグ神父は、目と脚の不自由をおして、レーゲンスブルクとローマを往復し、ベネディクト16世が引退後に生活するマーテル・エクレジエ修道院をしばしば訪ねていた。(CJC)

By Ricardo.ciccone – Own work, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=35018531

 






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