リモートでつながる 「みんなで聴く会」 コロナ禍で〝集まれない〟今こそ 『聴くドラマ聖書』の日本G&M文化財団が提案 2020年7月21日

キリスト新聞社ホームページ

 昨年、日本G&M文化財団(文俸柱=ムン・ボンジュ=代表理事)によってリリースされた無料の音声アプリ(オーディオブック)『聴くドラマ聖書』を活用したプログラムが、新たな展開を迎えている。このアプリは総勢1300を超える配役を第一線で活躍する俳優、声優ら150人が演じたことで話題となり、半年で延べ8万以上のダウンロード数を記録した。
 今回、同財団が 聖書通読や学びのサポートツールとして提案しようとしているのは、同じ書物を音声で聴き合うコミュニティ「みんなで聴く会」。「私が行くまで聖書の朗読と勧めと教えに専念しなさい」(一テモテ4:13=新改訳)との教えに基づき、定期的に集まって聖書を聴き、読む 「PRS(Public Reading of Scripture)バイブルクラブ」は、『聴くドラマ聖書』を用いた「みんなで聴く会」の一つだ。

新しい〝読書〟のかたち
信仰書や文学、歴史、ビジネス書も

 あえて詳しい解説は省き、簡単な説明のみで旧約と新約の該当箇所を読み(聴き)、祈りの代わりに詩篇を読む(聴く)というごくシンプルなプログラム。20分、30分、45分の各プランに合わせて旧約と新約を通読できるようなスケジュール表が用意されているほか、説明用の動画「バイブルコア」(https://bit.ly/329qLtw)や「聖書プロジェクト」(https://bit.ly/2ObHLHx)がユーチューブにアップされており、いつでも参照できるようになっている。事前に何の準備も要らず、順番に沿って進めれば誰でも簡単に開催できる「PRSバイブルクラブ」が、自ら聖書や学びの集まりを開催したい人にとってのサポートツールになることが企図されている。

 代表理事の文氏は、「PRSバイブルクラブ」の意義を食事になぞらえ、「毎日3回、繰り返しバランスよく食事をするのと同様に、つまみ食いではなく、まとまった量の聖書を一緒に読み進める習慣が大切」と話す。

 聖書を「読む」ことより、「聴く」ことに特化した集いは、イエスや弟子たちの話を聴くために人々が集まっていた初代教会を思わせる新鮮な聖書体験でもある。特に、聖書の言葉を「分かち合う」ことに慣れてしまったクリスチャンは、みんなの前で披露するために得られた「恵み」や感想を用意しがちだが、そうした気負いも一切要らない、ひたすら耳を傾けるだけというフラットなコミュニティは、信者以外でも、まだ洗礼を受けて日が浅い初心者にとっても参加しやすいかもしれない。

 これまで、同財団で毎週木曜日、サンプル版として公開している、「オンラインPRSバイブルクラブ」に参加した人からは、こんな声も寄せられている。「牧師の務めをしていると、アウトプットすることがすごく多いので、この昼間の時間にじっくりとみ言葉を聴くことができたのがとても新鮮な経験でよかった」「一人だと読み飛ばしそうな聖書箇所も逃さず聴くことができる」「オーディオがゆっくり読んでくれるので、これまで気づかなかったことに気づける」「その時間は自分のしたいことを脇に置いて、じっくり神様のみ言葉に集中できる」。

 「PRSバイブルクラブ」に加え、もう一つの「みんなで聴く会」の試みも動き始めている。聖書ではなく、信仰書などのオーディオブックをして分かち合いをする「JSUブッククラブ」。「Just Show Up」つまり「ただ来るだけ」という名前の通り、気軽に参加できる新しい読書会だ。同財団はすでに『聴くドラマ聖書』のノウハウを活かして、ティモシー・ケラーの『「放蕩」する神』(いのちのことば社)、N・T・ライトの『驚くべき希望』(あめんどう)、ジョン・ストットの『信仰入門』(いのちのことば社)、三浦綾子の『夕あり朝あり』(新潮社)などをオーディオブック化しており、『聴くドラマ聖書』にも出演した声優や俳優たちも収録に参加している。

 「JSUブッククラブ」も「PRSバイブルクラブ」同様、事前の準備は不要で、定期的に集まり同じ本を目と耳で味わい、分かち合い、成長し合うためのコミュニティ。使用するオーディオブックは、開催を希望する代表者にアクセス権限が送付され、ホームページから聴くことができるという仕組み。紙の書籍は初回に限りグループ全員分が贈呈される。

 今後は信仰書や文学だけでなく、歴史、ビジネスなどのオーディオブックも順次リリースする予定だという(詳しくはホームページ https://minnadekikukai.org/を参照)。

 家庭や職場、教会などで、短時間に同じテキストを音声で共有し合うというコミュニティづくりは、視覚障害を持つ人々や、対人関係で悩みを抱えがちな多くの現代人とも新たなつながりを生みだす可能性を秘める。とりわけ今日、コロナ禍の影響で対面では集まりにくい中、Zoomなどのオンラインツールを使った「みんなで聴く会」の可能性についても模索が始まっている。

 「みんなで聴く会」開催の希望者を対象に、「PRSバイブルクラブ」は毎週木曜、「JSUブッククラブ」は毎週金曜に、サンプル版をオンラインで公開中。いつでも参加可能で、希望者には参加のためのリンクURLを送っている。問い合わせは同財団(dramabible[アットマーク]graceandmercyjapan.org)まで。

日本G&M文化財団で毎週木曜日にZoomで行われている「PRSバイブルクラブ」の様子

『聴くドラマ聖書』本格リリース 〝耳で聴いて親しみやすく〟 俳優陣が収録時の苦労語る 2019年12月1日

 






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