「ラ・チビルタ・カットリカ」誌、日本語版誕生へ 2020年11月9日

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カトリック修道会イエズス会発行の総合誌『ラ・チビルタ・カットリカ』の日本語版が2021年4月から隔月で発行されることになった。同誌のオリジナル版であるイタリア語版サイトが明らかにした。これに先立ち創刊0号(抄訳版)が最近発行されている。同誌は教皇ピオ9世の在位下、1850年に創刊。日本語版の発行は今年4月20日に発行された中国語版と共に、「ラ・チビルタ・カットリカ」創刊170年を記念するもの。

バチカンと日本の交流の歴史に光を当て、その調査研究を通し、両国のさらなる友好に寄与することを目的にした、角川文化振興財団の「バチカンと日本100年プロジェクト」の一環として計画された。同プロジェクトは、この計画について、「バチカンの思想、政策を理解する道しるべとして、全世界のカトリック教徒から注目されている『ラ・チビルタ・カットリカ』の日本語版発行は、バチカンと日本の関係をより強固にする」ものと、公式サイトの中で述べている。

同誌は、イタリア語版に並び、英語版、フランス語版、韓国語版、中国語版がある。スペイン語版の再刊も予定されている。「ラ・チビルタ・カットリカ」の現編集長、イエズス会士のアントニオ・スパダーロ神父は、このたびの日本版誕生に寄せたビデオメッセージで、同誌の文化的見解は、常にバチカンの考えと一致するものであり、この教皇やバチカンとの特別な絆は、教皇フランシスコも述べているとおり、同誌の「本質的な特徴」である、と強調している。

また、スパダーロ編集長は、教皇フランシスコがかつて同誌に宛てたメッセージで、「紙面から対話し合う周縁の声が湧き上がってくる」と記したことを紹介。この「周縁と周縁の対話」こそ、「ラ・チビルタ・カットリカ」の意義を伝えるイメージである、と説明した。「日本は常にイエズス会の心の中にあった」とスパダーロ編集長は語り、その意味で、今回の創刊は、日本語において、日本の文化と世界の他国の見解の互いの紹介を通した交流という、一つの夢を実現することになる、と話した。さらに、「ラ・チビルタ・カットリカ」日本語版の構想が2019年11月の教皇フランシスコの訪日の中で生まれたことも明かした。

スパダーロ編集長は「著者と読者の間には、思考と友好関係に近い感情のコミュニケーションが行き交う」という、1851年に同誌に記された言葉を引用しながら、同誌から文化の懸け橋となる友好関係が生まれることを願った。

 






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