【Road to えきゅぷろ2022】 第4回 教会どうでしょう「セクシュアリティ×教会×コロナ」を終えて

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2月13日、オンラインイベント「セクシュアリティ×教会×コロナ」が終わった。日本基督教団の平良愛香牧師と、約束の虹ミニストリー代表の寺田留架くんをゲストに迎え、当団体の代表2人が司会を務めた。

事前に行ったアンケートの結果からは、セクシュアリティの話題の中にジェンダーの問題が大きく関わっていること、一般社会でよくあるジェンダー問題に加えて、教会特有のセクシュアリティに基づく深刻な差別の実状が報告された(https://bit.ly/3b9G6xi)。

続く平良牧師の話の中でも、女性がズボンを履いた時と男性がスカートを履いた時の周囲の反応の違いを例に挙げて、セクシュアリティと絡み合う性差別について触れていた。他にもセクシュアリティに関するさまざまな切り口を自分史に合わせて語ってくれたので、自分の人生のことに照らし合わせて話を聞いてくれた人が多かったのではないかと思う。

後半は、平良牧師と留架くん、私の3人で質問に答えた。短い時間の中で十分に掘り下げるのは難しかったけど、教派を超えて、100人を超える参加者と共に考えることができたことをとても嬉しく思う。

特に今回、カミングアウトについての話がいくつかあった。受け入れてほしい、見方を変えてほしい、存在を知って差別を止めてほしいという3段階のカミングアウトについて、カミングアウトされたことのない人はカミングアウトできる信頼に足る人として選ばれていないだけだという話、具体的に何が傷つけることか耳を傾けてほしいという話があった。

強く印象に残ったのは、それに対する司会のコメントだ。「次にカミングアウトしてもらえる時は、『自分を選んでくれてありがとう』という感謝と共に受け止めたい」という言葉。どこかで聞いたような言葉だけど、今までそんな態度で聞いてもらえたことは、私は一度もない。多くの場合には何事もなかったかのようにされるし、時には中傷や暴力が返ってきたこともあった。もし、こんなふうに話を聞いてもらえたら……。

いない前提の中で過ごす日々、当たり前に笑いのネタにされ、バレて暴力を受けることもある。無数の傷つきの中で絞り出すカミングアウトは命がけだ。そしてそれは、家族、友人、社会に対する信頼の回復への希望でもある。

今回のイベントは私にとって、初めての公のカミングアウトでもあった。これが、教会への信頼の回復になるかは、これからのみんな次第だ。(スタッフ・長安まみ)

【Road to えきゅぷろ2022】 シリーズ「セクシャリティ×教会×コロナ」開催に向けて(3)見よ、兄弟が共に座っている 2021年2月11日

 






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