福島原発事故10年でバプ連声明 原子力技術からの撤退求める

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日本バプテスト連盟公害問題特別委員会は3月11日、東京電力福島第一原子力発電所事故から10年を経ての声明「私たちは、日本における全ての原子力(核)技術からの速やかなる撤退を求めます」を発表した。

声明では、トリチウム汚染水の問題など、事故から10年を経てなお収束のめどが立たっていないことを指摘し、「福島原発事故の一義的責任は、一企業と、それを国策として推進してきた国に存する」と主張。事故後に「ヒバク安心神話」がつくられ、「自主避難」を決断した人々が置き去りにされたまま、各地で原発が再稼働され続けてきた状況を振り返った。

その上で、核の技術には「平和利用」も「軍事利用」もなく、表裏一体であるとし、日本が原発と再処理、プルトニウムにこだわり続けることが、「核武装」という疑念を世界に抱かせ、特に東アジアにおける平和的共存の歩みにとって脅威となることを懸念。原子力(核)の技術は、「核のゴミ」を処理できない「未完の技術」であり、全ての原発の稼働を即刻停止し、「核のゴミ」の処分方法に関して、あらゆる英知を結集させることを求めた。

また、「我々は、もうこれ以上、他者の、しかもより弱い立場の命の犠牲の上にしか成り立たないこのシステムを明確に拒絶する」と述べ、日本における全ての原子力(核)技術からの速やかな撤退を要求。同時に、「この技術を生み出した背景には、他者をむさぼり、より強く、より多く、より豊かに、今さえ良ければそれでいいという価値観の中に浸ってきた私たち自身がある」として、自らの価値観や生き方の方向転換が必要だと訴えた。

 






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