小さな教会の家族が優勝 聖書クイズ王決定戦・グランドチャンピオン大会

 

「聖書クイズ王決定戦・グランドチャンピオン大会」(主催:日本聖書協会)が11日、銀座フェニックスプラザ(東京都中央区)で開催された。4年前から全国各地で聖書クイズ大会が催されてきたが、今回は各地のチャンピオンが集結する、国内初となるグランドチャンピオン大会。

聖書クイズ王決定戦・グランドチャンピオン大会=11日、銀座フェニックスプラザ(東京都中央区)で

参加したのは、次の11チーム。東京神学校A(東京大会優勝)、JotoCS(日本フリーメソジスト教団・大阪城東教会、大阪大会優勝)、KBCドリーム(日本福音キリスト教会連合・久留米聖書教会、福岡大会3位、優勝と準優勝チーム棄権のため)、バイブル幼稚園ざくろ組(日本基督教団・名古屋中央教会、名古屋大会2位、優勝チーム棄権のため)、ソクラテス会(日本福音キリスト教会連合・屯田キリスト教会、札幌大会優勝)、TKB2-40’s(日本ナザレン教団・仙台富沢キリスト教会、仙台大会優勝)、Joto(日本フリーメソジスト教団・大阪城東教会、金沢大会優勝)、テレマカシ・イエスス(いずみグレースチャーチ、神戸大会優勝)、神のみことばは喜び・力(日本福音教会連合、神奈川大会優勝)、さとりんとゆかいな仲間たち(日本ナザレン教団・広島教会、広島大会優勝)、松山福音センターA(松山大会優勝)。

冒頭、日本聖書教会の渡部信(わたべ・まこと)総主事は次のように挨拶(あいさつ)した。

「各地の大会を勝ち抜いた皆さんのハイレベルな戦いを見るのは、とても楽しみ。多くの皆さんに聖書を読んでもらいたい。聖書クイズは、世界大会も開催されている。いつか日本でも国際大会を行いたいと考えている」

予選は3組に分かれて行われ、それぞれの上位2チームと、敗者復活戦で勝ち上がった2チームが準決勝に進める。準決勝は、8チームが2組に分かれて争い、それぞれの組から上位2チームが決勝に駒(こま)を進めた。

問題は、旧約から新約までを網羅(もうら)。マルバツ問題、ビジュアル問題、早押し問題に加え、世界大会でも行われている早引き問題もあった。これは、出題者が聖書のどこかの箇所を2節だけ読み、実際に聖書を引きながら箇所を特定。続きの2節を答えるというもの。

決勝に進出したのは、東京神学校A、神のみことばは喜び・力、テレマカシ・イエスス、さとりんとゆかいな仲間たちの4チーム。序盤から白熱した戦いが続き、一進一退の攻防の末、決戦を制したのは、神戸大会を勝ち抜いたテレマカシ・イエススだった。父の梶原鉄也さん、母の尚子さん、長男の恵生さんの親子チームだ。

テレマカシ・イエスス。左から母の梶原尚子さん、長男の恵生さん、父の鉄也さん、=11日、銀座フェニックスプラザ(東京都中央区)で

尚子さんは次のように話した。

「ほとんど息子が答えていたようなもの。私たち夫婦がクリスチャンなので、幼い時から息子を教会に連れて行っていました。私たちの教会は教会員が10人にも満たない小さな教会です。まさかそんな小さな教会から日本一になれるなんて思ってもいませんでした。本当に感謝です。

チーム名の『テレマカシ・イエスス』は、インドネシア語で『イエス様、ありがとう』という意味。たまたま教会の裏にインドネシア人がいて、彼らに聞いて、この名前をつけました」

今回の大会で圧倒的な知識力を見せた恵生さんは、幼い時から本を読むのが好きだったという。

「日本聖書協会から出版されている『みんなの聖書漫画シリーズ』を繰り返し読みました。聖書を読むのは大好きです。特に黙示録が好きですね。多くの聖書箇所を暗記していますが、いちばん好きな聖句はヨハネ3章16節、『神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである』です」

聖書クイズ王決定戦・グランドチャンピオン大会=11日、銀座フェニックスプラザ(東京都中央区)で

今回、敗者復活戦から決勝戦まで勝ち進み、4位になった広島大会優勝の「さとりんとゆかいな仲間たち」。日本ナザレン教団・広島教会信徒の水内和弘さんと牧師の妻である三浦暁(さとり)さん、高校1年生の三浦歩(あゆむ)さんの3人のチームだ。先月の西日本豪雨では、教会は被災しなかったものの、現在もなお交通手段が遮断され、教会に来られない信徒もいるという。歩さんの部活の先輩は土砂災害に巻き込まれ、命を落とした。

「僕はあの日、誕生日だったので、父と一緒に買い物に出かけていました。雨がひどかったのですが、まさか災害レベルのものとは思わなかったので、車で出かけました。買い物が終わって駐車場に出てみると、膝くらいの高さまで水が来ていて、初めて『これはマズイ』と思いました。それからしばらくして、先輩が見つからないと知って、部活の友達も先輩もみんなで必死に捜しました。とてもやさしい先輩で、ムードメーカー。僕たち1年生にもいちばん初めに声をかけてくれました。亡くなったなんて、今でも信じられない。今日の大会、きっと天国から先輩も見ていてくれたと思う」。そう目に涙を浮かべて話してくれた。

暁さんも言う。「私たちも泥かきなどのボランティアに行きました。報道がされていない場所が多く、中には重機が入れない場所もあります。そのような場所は、人が入って、倒れた木を1本1本切って、ショベルで泥をかくしかないのです。まだまだ復興途中。広島から呉まで行くにも電車は復旧していないし、車で行けば大渋滞。そしてこの暑さですから、なかなか作業が進みません。お祈りいただければ」

小さな教会から日本一に輝いたチーム、つらい経験を経てチャンピオン大会に出場したチーム、日本全国から集まった精鋭たちの熱い戦いは「ハレルヤ!」の掛け声とともに幕を閉じた。

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