カトリック、聖書朗読で「御子」を「おんこ」に読み替え

 

カトリック教会のミサでも『聖書 新共同訳』が朗読されるが、「聖霊降臨の主日」の翌日となる5月21日から、典礼における聖書朗読に限り、「御子」(みこ)を「おんこ」に読み替える措置が実施された。

『聖書 新共同訳』では「御子」に「みこ」とルビが振られているとおり、プロテスタントではそう読むのが通例だ。しかし、カトリック教会の典礼式文では「御子」を「おんこ」と読んでおり、ミサの中で聖書朗読する時も、それに合わせて「御子」を「おんこ」と読み替える場合と、ルビどおり「みこ」と読む場合があった。そのため、「おんこ」に統一してほしいとの要望が寄せられていた。

これを受けて、日本カトリック典礼委員会が日本聖書協会と協議を重ねた結果、同協会から、カトリック教会の典礼における聖書朗読に限って「みこ」を「おんこ」と読み替える許可を得た。

たとえば、毎年の聖週間(受難週)の聖金曜日に第2朗読として読まれるヘブライ人への手紙5章8節は、「キリストは御子(おんこ)であるにもかかわらず、多くの苦しみによって従順を学ばれました」と読まれることになる。

『会衆用 聖週間の典礼』13ページ

福音書は司祭が読むが、使徒の手紙にも「御子」が使われているため、第2朗読などで聖書朗読を担当する信者も、これからは「おんこ」と読まなければならなくなった。

日本カトリック典礼委員会は留意事項として、次の6点を挙げている。

①今回の読み替えは、カトリック教会の典礼における聖書朗読に限って実施されます。

②読み替えの対象となる箇所は以下からダウンロードすることができます。
『聖書 新共同訳』の「御子(みこ)」を「おんこ」に読み替えて朗読する箇所

③カトリック中央協議会発行の『主日の朗読聖書』『朗読聖書──聖なる過越の三日間』を用いる場合、該当箇所を「おんこ」に読み替えます。なお、該当箇所は今後の重版の際に「おんこ」に修正されます。修正が必要な箇所は以下からダウンロードすることができます。
『主日の朗読聖書』『朗読聖書-聖なる過越の三日間』の「御子」の振り仮名を「おんこ」に修正する箇所

④カトリック中央協議会発行の月刊誌『毎日のミサ』は、本年7月号から「おんこ」に修正して発行する予定です。

⑤他のカトリック出版社から発行されている典礼用冊子を用いる場合も、同様に「おんこ」に読み替えます。

⑥朗読箇所のみが示され、それに従って『聖書 新共同訳』を用いて朗読する場合も「おんこ」に読み替えます。

 






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