カトリック那覇教区、平常どおりミサを開催するものの、すべての信者の主日ミサにあずかる義務を免除

 

カトリック那覇教区(教区長:ウェイン・フランシス・バーント司教)は3月13日、「司教からのお願い」という文書を発表し、「いまのところ平常通りミサを開催しますが、すべてのひとが等しく感染の危険性の中に置かれているため、すべての信者の主日のミサに与(あずか)る義務の免除を延長します」とした。管轄する沖縄県で確認されている新型コロナ・ウイルスの感染者は9人に増えてはいるものの(4月2日現在)、急激な増加は見られないことから、その後は特に通知はない。

司教館・教区事務所のあるカトリック安里教会(写真:aratsuku)

司教からのお願い」の全文は以下のとおり。

四旬節を迎えやご復活祭に向けた準備の時期となり、お忙しいことと思います。

さて、沖縄県内では2月に新型コロナ・ウイルス感染症例が3例発生したため、緊張した雰囲気の中、早やひと月が経過しました。しかし、関係機関の働きと県民の冷静で賢明な行動により2月20日以降新たな感染例は発生しておらず、県内に限れば危機的な状況は一つ乗り越えたと感じています。しかしながら、国内の大都市数か所ではいくつもの小規模集団感染が発生し、感染例や死亡例もいまだに増加傾向が続いており、またいつ沖縄県内にも発生するのかわからないため、予断を許さない状況に変わりはありません。

海外に目を向けると、更に状況は悪化傾向にありWHOはついにパンデミック(世界規模感染流行)という強い言葉を用いざるを得ない状況と判断しました。

ですから、今後もこれまで以上に注意深く感染予防策をとりながら教会の使命を果たし行くようにお願いいたします。そのため以下の注意事項を追加いたしますので、ご協力を強くお願いします。

1.先(ま)ずは、私たちの使命として亡くなられた人々のため、病に苦しむ人のため、病者の回復のために働く人々、感染拡大防止に努める人々、更に感染の危機におかれたすべてのひとのために祈りましょう。特に”病人の回復なる聖マリア”の取次によって一日も早い治療方法の確立とこの災禍の終息を祈り求めましょう。

2.いまのところ平常通りミサを開催しますが、すべてのひとが等しく感染の危険性の中に置かれているため、すべての信者の主日のミサに与る義務の免除を延長します。自らと周りの人のために必要と感じるならばミサへの参加も控えて下さい。

3 決してパニック状態にならず、周りに気を配り必要に応える勇気を持ちましょう。この見えないウイルスとの戦いに利己的な考えは全く通用しません。国・県・地方自治体もまた私たちひとり一人もすべてがこの状況下で最も弱い立場におかれた人、この病の犠牲者・発症者・感染者・高齢者等の立場に寄り添って、利他的な態度で何事にも対処しましょう。

4 このような中、私(司教)は4月に計画していたベトナム訪問計画を取りやめました。予定訪問先の司教様方や修道会、宣教師のご家族の方々への迷惑を考慮して早めに決断しましたが、それは第一にこのような緊急事態中に那覇教区を留守にすることはできないこと。第二に予定通りに帰任することが出来ない可能性があり、更に外からウイルスを持帰る可能性もある。との理由からです。同じ理由により、主任司祭の皆さんも可能な限り教区域外に出ることを今は控えてください。今後状況の改善が見込まれるまでは、特に海外への渡航を延期してください。

2月4日付けの「新型肺炎予防ガイドラインについて」の全文は以下のとおり。

暖冬と思いきや一気に冷え込むこともあり体調管理に苦慮するこの時期、いかがお過ごしでしょうか?

さて、年末に発生し世界各地に感染が広がりつつある、新型コロナ・ウイルスによる新型肺炎感染拡大の可能性が懸念されております。しかしながら、未知のものとは言え、不安や恐れのみに基づく行動は、パニックや過剰防衛等による他者の尊厳を傷つける行動に結びつきやすいことから冷静に対応することが重要であります。とはいえ感染拡大には適切な対応が必要ですので、元国立病院機構沖縄病院院長の石川清司先生のご指導に基づく下記の予防措置を小教区や修道院等のミサや集会祭儀に応用して講じてくださるようお願いいたします。

1)基本姿勢(感染の可能性を出来るだけ減少させる行動)

・司祭・助祭・聖体奉仕者の手洗いの徹底
・発熱など体調不良有症者の自宅静養の呼びかけ(ミサ参加義務免除)
「自分と他者のいのちを尊ぶ行動として外出を控える勇気を持ちましょう」
・マスク着用などの咳(せき)エチケットの励行
・ミサ中の握手、抱擁等の自粛呼びかけ
・御聖体を口で受けないこと、御血を同じカリスから複数人で拝領しないこと
・集会前後のうがい手洗いの励行

2)施設関連対策(教会内で共用する備品等が感染を媒介する恐れがあるため)
・聖堂出入り口の聖水盤が接触の機会となりえるため、使用を控える
・手が触れる場所、手すり・ドアノブ・トイレなどの清拭
(ハイター希釈液などで)
・可能ならば聖歌集等は消毒するか、使用を控える。
(日光消毒で乾いた状態に)
・聖堂の換気を図る(インフルエンザ対策を含めて)

※重要なことは、感染経路が
1.飛沫2.手指を介して3.器物を介して、
ということを十分認識し、これを出来るだけ断つということを冷静かつ穏やかに愛をもって実践するという一点に絞られます。

 






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