【クリスチャンビギナーズ】第2回 神父ってどんなお仕事?

こんにちは。新米クリスチャンのカサイと申します。
お目に留めていただき、ありがとうございます。

“連載”と銘打っておきながらずいぶん時間が空いてしまいましたので、改めてご説明いたします。
私は2016年に受洗し、クリスチャンになりました。両親がクリスチャンだったわけでもなく、キリスト教系の学校に通った経験もない私にとって、聖書や教会は未知の世界。
本連載では、私自身が疑問に思うことや、クリスチャンではない友人によく聞かれることを題材にご紹介できたらいいなぁと思っています。

クリスチャンになってから聞かれることが多い質問のひとつに「神父と牧師の違いは?」というものがあります。
わたし自身はプロテスタントの教会に通っているので、日頃、神父様とお話する機会がほとんどありません。そこで、今回は「神父ってどんなお仕事?」というテーマで、カトリック町田教会の主任司祭・林正人さんにいろいろ教えていただきました。

Q.林神父さまの肩書は「司祭(しさい)」とお呼びするのが正しいんですね。

「ええ、“神父”は司祭の俗称なんです。ちなみに司祭になる者は、前段階として助祭(じょさい)になります。そして司祭の上には司教(しきょう)がいるのですが、司教はイエス様の12人の弟子、使徒の後継者として、任されている地域(教区)を管轄しています。私たち司祭は、言わば司教のお手伝いをする役割です。日本には16の教区があり、東京教区(東京都・千葉県)だけでも70以上の教会があります。たとえば日曜日、司教がすべての教会でミサを行うことなどとてもできませんので、代わりに私たち司祭が個々の教会を任され、ミサや奉仕を行う、という仕組みになっています」

Q.なぜ司祭を“神父”と呼ぶのでしょう?

「教会家族の“お父さん”の役割を担っているから、でしょうかね。教会の信者一人一人が自分の子ども・・・。だから現実世界では独身なのかもしれませんね」

Q.神父さまはみんなのお父さんなんですね! ところで、司祭になるには、どうしたらいいのでしょう?

「司祭志願者は教区での面接の後、司教の推薦を受けて、カトリック神学院(神学校)で学びます。授業以上に大切なのは、司祭を目指す者たちが、神学院という全寮制の場所で共同生活を送ること。私の頃は6年間(現在は7年間)、生活を共にしながら学び、祈り・・・という日々を送っていました。時間をかけて、生涯独身の司祭としてイエス様についていく決意を固めていくという意味もあると思います。私自身もそうなんですが、一度社会に出てから神学院に入る人も多いんですね。そうすると、自分よりも年齢の下の子が先輩になったり、上の方が後輩になったりします。また社会経験が長いと、『オレは社会でこれだけのことをやってきた』というような驕(おご)りが抜けないこともある。そんなときに、さまざまな境遇の方がいると、非常に鍛錬になりますね。神学院は謙虚さを学ぶ場なのです」

※カトリック東京大司教区の公式HPによると、「生涯、司祭として自分をささげる決意をもっていること。また、司祭への志願が本人の自由な意思に基づいていること」、「受洗してカトリック信者としての生活を3年以上過ごし、堅信を受けている22歳以上で、原則として40歳までの独身の男子であること」などの条件があるそうです。

神父さまはみんなのお父さん!

Q.司祭としてのお仕事の中で、一番大変なことは?

「一番はミサの説教作りでしょうか。“ミサ”とはラテン語で、遣わす、派遣するという意味があります。ミサの説教は、2000年前に語られたイエス様の言葉を、現代を生きる私たちが生活のなかでどのように生かし、また人々に伝えていくか、ヒントを与える役割があると思っています」

Q.毎週、説教の内容を考えるのはカトリックもプロテスタントも大変だろうなと想像します。ミサを通して、信者の皆さんはバトンを受け取っているのですね。

「まさにそうですね。ミサの終わりは、必ず『行きましょう、主の平和のうちに』という言葉でしめくくられます。遣わされるために集まるのがミサなのです」

Q.では、司祭としてのお仕事の中で、一番の喜びは?

「神様のお役に立てること、人のお役に立てることです。“仕事”はどんなものでも、みんなそうだと思いますが」

Q.教会の外でも活動されることはありますか?

「ミッションスクールでミサやお祈りをしたり、幼稚園・保育園で子どもたちにお話したり、先生や父兄対象の講座を定期的にしています。司祭を目指す神学生の養成担当の役割もあります」

Q.自分の教会のミサもありますし、想像以上にお忙しそうですね。

「いえいえ、皆さんが思うほど忙しくはないんですよ。時間があれば外に遊びに行くこともあります。私は都心の大きな本屋さんに行くのが毎週の楽しみで・・・(笑)。ただ、信者の方に呼ばれれば、あらゆる予定をキャンセルして駆けつけます。司祭は、自分の予定を最優先にしてはいけないのです。そして、基本的には名を残さず、ひとり静かに死んで行く身です。だからこそ、身軽でなければいけないんですね。でもね、食べるものには困らないし、好きな本も買うことができる。神父も悪くないですよ」


教えてくれた人
◇林正人(はやし・まさと)さん
カトリック町田教会の10代目主任司祭。子どもの頃、親戚のシスターに教会へ連れられたのをきっかけにイエス・キリストの愛を知り、11歳で受洗。社会人経験を経て35歳で司祭に。趣味は読書、ミッフィー・グッズ集め。

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