【クリスチャンビギナーズ】第6回 クリスチャンのお葬式は、礼拝!?

こんにちは。新米クリスチャンのカサイです。今日もお目に留めていただき、ありがとうございます。

突然ですが、キリスト教式の葬儀に参列されたことはありますか?
日本のドラマや映画で描かれる葬儀を見てみても、ほとんどがお坊さんがお経を上げて・・・という仏式。身近にクリスチャンの方がいなければ、参列する機会はないかもしれませんね。私は今年で洗礼を受けてから5年目を迎えますが、実は私も未だに参列したことがありません。
そこで今回は、キリスト教式の葬儀にまつわるあれこれについて、キリスト教葬儀を専門とする株式会社創世ライフワークス社の野田和裕社長にお話を伺いました。

Q.キリスト教の葬儀は“お葬式”とは呼ばないのですか?

「プロテスタントでは『召天式』と呼ぶのが一般的です。神の計画によって召される、という意味ですね。仏式の葬儀ではご遺体を夜通し守るという目的でお通夜が行われますが、『前夜式』が行われます。実はこの前夜式は、日本の文化に則って生まれたもの。葬儀のあり方は、その国の文化や歴史背景と密接なんですよ。ちなみに同じ日本でも、関東と関西では違いがあったりもします」

※カトリックでは通夜の祈り、ミサ、告別式の流れで行われるそうです。

Q.なるほど、教会によってもかなり文化の違いがありますものね。
仏教とキリスト教の葬儀における、最も大きな違いはなんですか?

「拝礼行為をしないことでしょうか。キリスト教における葬儀は、礼拝(カトリックではミサ)です。仏式では故人が中心ですが、キリスト教はあくまでも主であるイエス・キリストが中心。そのため、写真を中心に飾ったり、手を合わせることはありません。また、仏式では棺を北枕に配置するのが一般的ですが、キリスト教では故人も一緒に礼拝に参加するという意味で棺を縦に配置したり、中には会場の脇に配置することもあります。(※)それから、仏式のように出棺の際に車に向かって深々と頭を下げることはしません」

※ 信徒は足を正面、頭を会衆に向け、牧師は頭を正面、足を会衆に向けるなど、教会ごとにさまざまな決まりごとがあるそうです

Q.キリスト教の葬儀の特徴をひと言で表すとなんでしょう?

「最大の特徴は“湿っぽくない”ことだと思います。賛美歌を歌ったり、カラフルな洋花がたくさん使われていたりと、明るい雰囲気の中で執り行われることが多いですね。
日本人のDNAには、死は怖いものであり、死んだ後は魂がどこに行ってしまうかわからないという恐れがすり込まれていると思うんです。だから仏式のお葬式は悲しみに満ちていて、亡くなった方の魂が成仏するように祈りをささげます。一方、キリスト教の葬儀では、亡くなった方は”この世での役割を終えて天国に凱旋した”と考えますから、愛に満ちあふれた場所になっているんです」

私の父の家には住まいがたくさんある。もしなければ、そう言っておいたであろう。あなたがたのために場所を用意しに行くのだ。 行ってあなたがたのために場所を用意したら、戻って来て、あなたがたを私のもとに迎える。こうして、私のいる所に、あなたがたもいることになる。
‭‭[ヨハネによる福音書‬ ‭14:2-3‬ ‭聖書協会共同訳‬‬]‬‬‬‬

Q.クリスチャンではない方がキリスト教の葬儀に参列して、感動したという話を聞いたことがあります。
ただ、ときには受け入れ難い死もあると思うのですが・・・

「ええ、自死や不慮の事故など、受け入れられない死もたくさんあります。悲しいし、悔しいし、中には教会に行けなくなる方もいらっしゃいます。
ただ、クリスチャンは、そのやり場のない悲しみをキリストにぶつけることができるんです。教会のコミュニティがご遺族のために祈り、支えることでゆっくり回復していくことも、クリスチャンであることの強みではないかなと思います。
以前、自殺された方の葬儀を担当した際に『神がいるのに、なぜ止めてくださらなかったのか』という気持ちになったことがありました。さまざまなことを考え、たどり着いた答えは、僕たちが何を言っても始まらない。残されたご家族や、目の前で今苦しんでいる方々のためにできることはなんだろうと考えさせ、教えるためにこの死があったのではないかということです」

Q.多くの方の死と向き合うお仕事は、人生観が大きく変わりそうですね。

「そうですね、人間はいつか必ず死ぬし、いつ死ぬかわからない。弊社が行っている終活セミナーで、僕は必ず『一粒の麦地に落ちて死なずば、ただ一つにてあらん。もし死なば多くの実を結ぶべし』とお伝えしています。葬儀は、どう生きるかを再認識する場所。葬儀のお手伝いだけでなく、実を結ぶための生き方を一緒に考えられたら嬉しいですね」

教えてくれた人
◇野田和裕(のだ・かずひろ)さん

株式会社創世ライフワークス社代表取締役。キリスト教専門の葬儀社として新しい葬儀の形・仕組み・低価格の提案を目指し、関東・関西を中心に事業を展開。近年は「死をみつめる事は、豊かな人生を築くことにつながる。死をみつめ、真剣に生きる事を学ぶことが大切だ。」を志し、終活そして葬儀をトータル的にサポートする事業展開を目指している。公式YouTube「LIFE-WORKS Channel」も配信中。

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