美術

藤城清治さん95歳、今なお衰えない創作意欲 教文館で影絵展「光と影で愛を永遠に」

 

今年で19回目となる藤城清治(ふじしろ・せいじ)さんの影絵展「光と影で愛を永遠に」(教文館主催)が銀座・教文館(東京都中央区)で開催されている。10月14日まで。

9月29日にはサイン会も行われた。次回は13日を予定している。

藤城さんは1924年、東京生まれ。影絵との出会いは、戦後復学した慶應義塾大学2年生のとき。牧師の叔父の励ましにより、影絵の世界に進む決意をしたという。95歳になる今も、影絵作家として第一線で活躍を続ける。今回は、初期作品から新作までの影絵が79点、描きたてのデッサンが12点、さらに油絵が1点展示されている。

会場に入ると、ファンタジーの世界が迎えてくれる。「愛が叶(かな)う回転木馬」、「こびととネコのなかまたち オーケストラ うりぼうウィウィ」、「スーザフォンを吹くこびと」の3点とも今年制作された新作だ。小人や猫、ケロヨン(ヒキガエルの息子)など、おなじみのキャラクターに加えて、今年が亥年であることに合わせた「ウリ坊」の新顔も描かれている。

「愛が叶(かな)う回転木馬」

さらに、同展開始の4日前(8月5日)に青森ねぶた祭を取材して描いたというデッサン2点と、オープン当日に熊本県菊池市の白龍祭に招かれて描いたデッサンも展示され、その衰えることを知らない創作意欲には圧倒させられる。

藤城さんの創作活動の歩みを振り返るとき、その大きな部分を占めているのは雑誌「暮しの手帖」に掲載され続けた影絵だろう。大学卒業後、東京興行(現:東京テアトル)宣伝部に入り、プログラムの編集やカットを描く仕事に従事していたところ、「暮しの手帖」編集長の花森安治(はなもり・やすじ)に才能を認められ、影画を芝居ではなく絵として作ることを勧められた。そして、「君なら新しい時代の光と影の映像作家になれる」と太鼓判を押されたのだ。

「こびととネコのなかまたち オーケストラ うりぼうウィウィ」

展示会場には、藤城さん自筆による花森への感謝の言葉が飾られている。また、「魔法の木切れ」(トルコの昔話)をはじめ、「年より犬のボドリーク」(チェコスロバキアの昔話)、「黄金のいのしし」(オランダの昔話)、「なんでも自由にできる国」(モーロワの童話)など、「暮しの手帖」に掲載された懐かしい作品が並ぶ。

また、宮澤賢治の「セロ弾きのゴーシュ」の挿絵15枚とともに、太田光(爆笑問題)の小説『マボロシの鳥』の挿絵も展示されている。太田から「読んでほしい」と送られた原稿に感激し、3カ月で40枚の挿絵を書き上げという。今回は、そのうちの18枚が展示されている。そのほかにも、藤城さんが創作した「童話森のメヌエット」、「夕日のサクソフォンは地球を回る」など、単品の名作の数々も堪能できる。

「スーザフォンを吹くこびと」

さらに見逃せないのは、入り口近くで存在感を放つ油絵「黒い服の少女」だ。慶応の学生だった18歳のとき、上野の展覧会で初入選した作品が行方知れずとなり、その再現のため、77年ぶりに油絵に挑戦した作品。また、女優の八千草薫から贈られた花のお礼に描かれたというデッサンなどもある。影絵作家としてだけでなく、画家としての豊かな才能も改めて知る機会になるだろう。

開館時間は午前10時半〜午後7時で、場所は教文館9階ウェンライト・ホール。料金は、大人1200円、中学生以下800円。会期中は無休。なお、会場内では自由に撮影ができる(フラッシュは禁止)。問い合わせはウェンライト・ホール(電話:03・3561・0003)まで。

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