コラム

神さまが共におられる神秘(22)

仕えるとは、どんな人の中にも神さまを見ること

2015年10月18日 年間第29主日
(典礼歴B年に合わせ3年前の説教の再録)
人の子は仕えられるためではなく、仕えるために来た
マルコ10:35~45

今日の福音は、イエスさまがどういうお方であるか、最も深く、ひとことで言い表している箇所です。

「人の子は仕えられるためではなく仕えるために……来た」(マルコ10:45)

キリストを信じるとは、キリストの道を一緒に歩くことです。つまり、人に仕えられるためではなく、仕える者になる道を歩むことだと言えます。

では、どのように仕えるのでしょうか。それは、キリストが仕えたように仕えればいいのです。救い主キリストがすべての人間に仕えたということは、すべての人間を「救った」ということです。

「救い」とは、私たちが神さまと一つに結ばれて生きることです。でも、私たちはそうではありません。そこで、私たちが神さまと一つに結ばれて生きるようにすることが「救いのわざ」ということになります。

神さまと人間は完全に違う存在です。神さまは永遠ですが、私たちは、始めがあり終わりがある、滅びある存在です。そのようにまったく違うものがどうやって一つになるのでしょうか。それは、愛し合うことにより、お互いがお互いの中にいることを通して、初めて一つになるのだと思います。

違いを比較や競争の対象とするのではなく、お互いに助け合い、支え合い、補い合うものとして、お互いに注ぎ合うことを通して、初めて一つになるのではないでしょうか。違いある者が自分の優位を主張し合い、「私は」「私は」と言っていたら絶対一つにはならないでしょう。

神さまは真に偉大なお方です。それなのに神さまは、私たちのような者と完全に一つになるようにお望みになって、人間一人ひとりの中にいてくださるのです。

神さまは人間の中にいてくださいます。だから、人間も神さまの中にいればいいんだけど、私たちは、「人間と神さまとを切り離そうと企む、誘惑する者の声」を聞いてしまう。それゆえ人間は、共にいてくださる神さまから出ていって、人間の滅びある外側だけをお互いに見てしまう。これが、私たちが神さまと一つになれない、救いから外れている状況です。

でもイエスさまは、「仕える者」として来てくださいました。つまり、神さまが人間の中にいてくださることを受け取り、ご自分も神さまの中にいて、すべての人の中にいてくださる神さまに目を向けて生き、仕えてくださったのです。

神さまは私たちと共におられます。私たちがその神さまの中に入って生きるならば、今日出会う人一人ひとりの中に神さまのいのちを見て生きるようになります。でも、私たちは神さまの中から出てしまい、依然として人間の中にいて、「あの人はああだ、こうだ」という「滅び」に立ってしまうのです。

しかし、イエスさまは「仕える者」として来てくださいました。神さまの中にいて、一人ひとりの中に神さまのいのちを見いだして生きてくださったのです。つまり、「救い」そのものをご自身が生きておられたのです。

私たちには自力で「救い」を生きる力がありません。でも、イエスさまは死んで復活し、一人ひとりに聖霊を注がれる時、イエスさまの霊といのちが人間の中に注がれ、キリストと共に私たちも、人間の中にいる神さまの中に入って生きるいのちにしていただきます。そのとき私たちは、キリストと一緒に、人の中におられる神さまのいのちを見て生きるようになります。

人から、「あの人はよく仕えているね」と言ってもらうことが仕えることではありません。「あなたの中に永遠の神さまがおられる」と認めて生きるまなざしと祈りが、「仕える」ことの本質だと思います。

私たちは少しずつ年をとって、ある時期を過ぎると少しずつ、昨日できていたことが今日できなくなってしまいます。もしかしたら体が動かなくなって、食べ物のことから下の世話まで、全部だれかに仕えてもらうことになるかもしれません。

でも、そこでも私たちは「仕える」ことができるのです。自分に何かをしてくれる人に対して、「神さまがあなたと共におられます」と祈ることができます。

自分に優しく接してくれる人に、「神さまがあなたと共におられます」と祈って仕えることができます。あるいは、自分を邪険にしてくる人に、「神さまがあなたと共におられます」と祈ってお仕えすることができます。これが「仕える」ということの本質です。

イエスさまは十字架上で最大の「仕える」姿を表されました。手足を釘づけにされ、身動きできなかったのです。でも、「父よ、彼らをお赦(ゆる)しください。自分が何をしているのか知らないのです」(ルカ23:34)と祈られました。

すべての人間の中に神さまが共にいてくださる真実を祈ってお仕えになり、「彼らはそのことを知らないのです」と祈られました。これこそ本当に最大の仕えるお姿です。

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