神学校

【インタビュー】日本聖書神学校校長・神保望さん 召命に応えて献身したい社会人の受け皿に(前編)

投稿日:2019年6月14日 更新日: -

 

日本聖書神学校(東京都新宿区)は、働きながら学べるよう、日本基督教団認可の神学校の中でも唯一、夜間に開講されている(他に教団立の東京神学大学、認可神学校として関西学院大学と同志社大学の神学部、東京聖書学校、農村伝道神学校がある)。同校の校長である神保望(じんぼ・のぞみ)さん(55)に話を聞いた。

神保望さん

神保さんは1964年、三重県生まれの横浜育ち。95年、日本聖書神学校を卒業後、日本基督教団・田園調布教会と信濃町教会で担任教師を務め、2001年、フィリピン・ルソン島北部のコルディレラ山脈にある農村教会に同教団の海外派遣宣教師として赴任した。2年間の宣教活動の後、東南アジア神学大学院(シリマン大学神学部大学院)で修士号(実践神学・宣教学)を取得。帰国後は、日本基督教団・下落合教会の主任担任教師として働いた後、17年4月に同校の校長(実践神学教授)に就任し、日本基督教団神学教師となり、専任の教師として働いている。

──校長に就任することになった経緯を教えてください。

フィリピンでの宣教活動は、第2次世界大戦時の日本の責任問題や神の赦(ゆる)しの愛による和解体験も含め、非常に多くを学ぶことができた2年間でした。その後、大学院に入学したのも、その経験を言語化したいと思ったからでした。それにしても、帰国後しばらくして「神学校に来てほしい」と言われた時には本当に驚きました。

日本聖書神学校正門。校内に入ると緑の多さに驚かされる。

──校長に就任された時、神学校はたいへんな状況だったと聞きました。

大がかりな建築を行ったため、財政的に大きな問題を抱えていました。そのため、財政面を立て直すこともあったのですが、それより、「それが神学教育に影響してはいけない」という思いが強くありました。伝道者養成を使命として、創立以来73年間歩んできたわけですから、そこを崩してはいけないということで、力不足とは思いつつも、「これを引き受けなければ後悔する」という思いから引き受けました。

──52歳という若さでの校長就任に、周りの反響はどうでしたか。

財政危機もあり、「大丈夫なのか」という心配の声もありました。しかし、財政問題への対処は理事会にお任せして、私は、伝道者養成を第一に考えた神学教育を教授会と一致協力して、情熱を持って前向きに取り組んでいるところです。今年4月で校長になって3年目になりますが、実践神学の教授とともに、学生寮の一角に連れ合いと共に住んで、寮監もやっています。

図書館には、 約3万4000冊の図書、 約2万3000点の雑誌が置かれている。

──神学校の設立について教えてください。

敗戦の翌年、1946年に開校しました。日本の復興もまだなされないうちに最初にできた神学校です。創立に関わられた方々は、金井為一郎(かない・ためいちろう)先生(元池袋西教会牧師)、岡田五作(おかだ・ごさく)先生(元田園調布教会牧師)、藤田昌直(ふじた・まさなお)先生(元小石川白山教会牧師)、篠原金造(しのはら・きんぞう)先生(元目白教会牧師)などです。初代校長の金井先生はこのように記しています。

「敗戦という未曾有(みぞう)の打撃に会って、人々は虚脱と自暴自棄になっていた時、我々は灰燼(かいじん)の中に立って、祖国の救われんことを祈っていた。神はキリストの福音による救い以外に道のないことを教え給(たま)うとともに、まず有為(ゆうい)な伝道者の養成が根本問題であることを示し給うた。かくして日本聖書神学校は祈り会から始まったのである」(『日本聖書神学校三十年』「回顧と前進」より)

ですからこの神学校は、「真の復興の基(もとい)として、キリストの十字架の死による贖(あがな)いと復活による希望こそがすべての人にとっていちばん大切だ」という志のもとに建てられたのです。

──48年に日本基督教団の認可神学校(教団教師養成校)となります。

敗戦直後の12月、旧日本福音教会(現在ある同名のペンテコステ派の教団ではなく、戦前にあったメソジスト系の教団)の教職を中心に、神学校創立合同委員会を設立したんです。その中には、日本基督教団の関係者はもとより、米国とカナダから来た諸教派の宣教師、米陸軍チャプレン、日本ホーリネス教団、アライアンス系の教師、日本基督教会、日本福音教会、米合同福音同胞教会(EUB)の宣教師なども加わっていました。そして翌46年5月9日、超教派の日本聖書神学校が設立されました。その2年後、日本基督教団の認可神学校になりましたが、その後も日本基督教団だけではなく、他の教団・教派からも多くの学生や講師を迎え入れています。

授業に使われている教室

──現在の学生数は何人ですか。

正課生と聴講生合わせて34人です。聴講生は、正課生になる可能性もありますが、日本基督教団のCコースという試験を受けて牧師になるケースもあります。また、神学基礎講座に参加している人や、卒業生や他の神学校を卒業した牧師を対象にした教職参加ゼミもあって、そういう人たちも含めると、今、50人弱がこの神学校で学んでいます。

──卒業生はどのようなところで活躍されていますか。

日本基督教団教師、教団海外派遣宣教師をはじめ、他教派の教師などです。それぞれ地域にある諸問題を宣教的課題として取り組むべく、地域の人と交流しながら福音を広める活動をしている人など、さまざまな場所に遣わされて伝道の働きをしています。これまでに741人の伝道者を輩出していますが、この数は、戦後設立された神学校としては非常に多い数となっています。(後編に続く)

 

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