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日本福音ルーテル教会、感染拡大が見込まれる地域では礼拝中止を積極的に選択すべき

 

日本福音ルーテル教会は3月28日、大柴譲治(おおしば・じょうじ)総会議長が「東京都の記者会見を受けて」(26日付)と題した議長談話を発表した。「今後、感染拡大が見込まれる地域では、『礼拝』の公開の中止を積極的に選択することが求められる」との見解を示した。

日本福音ルーテル教会総会議長の大柴譲治氏

2月20日付の「新型コロナ・ウイルスに対する『注意喚起』」では、礼拝の中止について言及はなかった。あくまでも、「体調不良がすぐれない方……、外出に不安を持たれる方も、無理をせず礼拝への参加を自粛ください」、「牧師(司式者)に体調不良や、発熱などが生じた場合には、礼拝執行を自粛するよう」にと、個人の参加や執行の自粛を促すだけだった。

しかし、その後1カ月あまりが経ち、特に3月25日、東京都内の感染者が急激に増えていることを受けて東京都が対策を発表し、また小池百合子都知事も「首都封鎖(ロックダウン)」の可能性に言及した。

そうした危機感の高まりが都民にあるだけでなく、「今後、このような事態が全国に拡大する恐れがあることから、日本福音ルーテル教会としては以下を確認しておきます」として、所属教会によっては礼拝の中止も積極的に選択するようにという見解を打ち出すに至った。

同教団ではこれまで「神奉仕としての礼拝」を大切にしてきたが、これを「律法的」に理解すべきではないとし、「『主の日』も『礼拝』も、時と場所を限定するものではありません」と、議長談話の中では述べられている。その上で、「『すべての命(いのち)』を守る観点から私たちは、状況に柔軟に対処し、譲(まも)ることができるところは譲ってゆく賢明さを持っています」として、ただ日曜日に教会に集まって礼拝をするという「かたち」を頑(かたく)なに守ろうとする立場はとらないとした。

具体的には、地域の状況によっては礼拝の公開の中止し、「オンラインという非公開のかたちで礼拝を守り続けることができる教会は、ぜひそれを実施し続けて下さい」と勧めている。

そして今後、「地域ごと、あるいは時期によって、細やかな対応と判断を各教会、各教区は求められることになります。礼拝を行うにせよ、一時中止するにせよ、それぞれの『すべての命(いのち)』を守る判断を支持いたします」と、所属教会が礼拝をどうするかを決定する際には、教会員のみならず地域社会を含む「すべての命(いのち)を守る」という視点を最優先にすべきことを確認した。

議長談話「東京都の記者会見を受けて」の全文は次のとおり。

主のみ名を讃美いたします。

新型コロナ・ウイルスで命を落とされた方、また病と闘っている方々、そしてそれを支える医療従事者、関係者の方々のために心からお祈り申し上げます。

昨日、東京都が記者会見を行い、東京都内のコロナ・ウイルスの急激な感染者増を受けて、東京都としての対策が発表されました。それ以前に既(すで)に都知事は「首都封鎖」の可能性に言及しています。

東京都という地域における対策ではありますが、今後、このような事態が全国に拡大する恐れがあることから、日本福音ルーテル教会としては以下を確認しておきます。

1 日本福音ルーテル教会は、コロナ・ウイルスが世界中で猛威を振るっている状況の中で、何よりも「すべての命(いのち)」を守ることを最優先にして事柄に対処してゆきます。

2 「すべての命(いのち)」を守ると言う時、それは会員のみならず、地域社会を含む「すべての命(いのち)」を守るということを意味します。

3 そのためにも私たちは、知恵を尽くし、心を尽くし、祈りを尽くし、力を合わせて神の御心の実現を求めてゆかなければなりません。

この観点から各教会、各教区が、事態への対応を判断する上で危急と思われる事柄について確認しておきます。

(1)日本福音ルーテル教会は、神の御言に聴く「神奉仕としての礼拝」を大切にしてきました。しかしルター自身は、『ガラテヤ書大講解』や『大教理問答』の中で、これを律法的に理解することは戒めています。「主の日」も「礼拝」も、時と場所を限定するものではありません。注意深く言う必要があるでしょうが、私たちはそれを律法的に「不要不急なもの」であるとは理解していません。「すべての命(いのち)」を守る観点から私たちは、状況に柔軟に対処し、譲ることができるところは譲ってゆく賢明さを持っています。よって今後、感染拡大が見込まれる地域では、「礼拝」の公開の中止を積極的に選択することが求められるべきと考えます。オンラインという非公開のかたちで礼拝を守り続けることができる教会は、ぜひそれを実施し続けて下さい。

(2)現時点では、「葬儀」については、参列される方の居住地や規模などを勘案し、細心の注意を払いながら行う方向で考えています。葬儀社の協力のもと、時期をずらすことが可能であるならば、それも検討されるべきでありましょう。

今後、東京都のみならず地域ごと、あるいは時期によって、細やかな対応と判断を各教会、各教区は求められることになります。礼拝を行うにせよ、一時中止するにせよ、それぞれの「すべての命(いのち)」を守る判断を支持いたします。ご一緒に祈りを合わせてまいりましょう。

皆さまの上に、神さまからの守りと支え、そして祝福とをお祈りしています。シャローム。

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