コロナ禍で来秋に延期 第59回聖書和訳頌徳碑記念式典

日本聖書協会(総主事:具志堅聖)は、愛知県美浜町小野浦福島で10月2日に開催を予定していた「第59回聖書和訳頌徳碑(しょうとくひ)記念式典」について、2021年秋に延期することを発表した。開催地となる愛知県下でも新型コロナウイルス感染者拡大という事態を受け、8月には県独自の緊急事態宣言も出される中、やむを得ずの措置となった。

第58回聖書和訳頌徳碑記念式典(写真:日本聖書協会提供)

同式典は、明治以降本格化する聖書の日本語への翻訳事業の端緒となった現存する最古の和訳聖書ギュツラフ訳『約翰(ヨハネ)福音之傳』(1837年)、その翻訳に携わった現 ・ 愛知県美浜町小野浦出身の日本人、岩吉(岩松)、 久吉、音吉(乙吉)の業績を憶(おぼ)え、毎年開催されている。1961年に第1回記念式典が行われて以来、年に一度、美浜町と日本聖書協会が交代で式典を主催し、今年は日本聖書協会が主催となる年だった。毎回、日本聖書協会や美浜町関係者ら80〜100人が出席し、多い時には150人におよぶこともある。

『約翰福音之傳』は、ドイツ人宣教師カール・ギュツラフ(1803~1851年)がマカオで翻訳したものだが、そこに日本人が携わっていたことが判明したのは1960年のこと。当時の日本聖書協会総主事の都田恒太郎氏が、ロンドン大英博物館、シンガポールの古文書館を調査し、ギュツラフの翻訳を助けていた3人の日本人を見つけ出した。後に、3人の名前を美浜町のお寺の過去帳で発見し、彼らが実在していたことを明らかにした。記録によると、船乗りだった3人は航海中に遭難し、アメリカ西海岸に漂着、その後ロンドン経由でマカオに送られ、その時にギュツラフと出会っている。

記念碑は、聖書翻訳事業に協力した3人を記念するために、1961年、日本聖書協会と愛知県の委員会が中心となって、3人の出身地である小野浦に建立された。また、2004年には、シンガポールで英国に帰化した音吉の墓がシンガポールで発見され、翌年その遺灰が日本に帰還したのを受け、新たに記念碑の傍に「音吉像」が建てられた。18年には式典と同時に除幕式も行われている。

2021年の新たな開催日についての詳細は、改めて日本聖書協会のホームページなどでお知らせする。

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