6月21日は村岡花子の誕生日と父の日と夏至

 

今日6月21日は村岡花子(むらおか・はなこ)の誕生日。2014年、NHK連続テレビ小説「花子とアン」の主人公として、吉高由里子が演じました。『赤毛のアン』をはじめとするモンゴメリ作品や、エレナ・ポーター『少女パレアナ』やオルコット『若草物語』など、キリスト教が背景にある欧米の児童文学の翻訳を手がけています。1955年のヘレン・ケラー来日時には通訳も務めました。

父がクリスチャンだったことから、2歳のときにメソジスト甲府教会(現在の日本基督教団・甲府教会)で、東洋英和女学校の設立者でもある小林光泰(こばやし・こうたい)牧師から幼児洗礼を受けました。その後、10歳で東洋英和女学校に入学して英語を学びます。

山梨英和女学校で英語教師をした後、東京・銀座のメソジスト系キリスト教出版社である日本基督教興文協会(現在の教文館)の編集者となり、女性や子ども向けの雑誌を編集しました。そこで聖書印刷会社の2代目でクリスチャンの村岡敬三と知り合い、メソジスト築地教会(現在の日本基督教団・銀座教会)で結婚します。しかし、最愛の息子を病気で亡くしたことをきっかけに、本格的に児童文学の翻訳の道へと進むのです。

左から村岡花子、2歳の道雄、夫の敬三(1922年)

日本組合基督教会(現・日本基督教団)・大森めぐみ教会に通い、1954年版「讃美歌」7番「主のみいつとみさかえとを」と277番「わがたまをいつくしみて」を訳したのも花子でした。

また今日は父の日でもあります。

6月の第3日曜日に全米で祝われるようになったのは、1962年にニクソン米大統領が制定してからで、日本でもそれに倣(なら)って広まっていきました。

(写真:Steven Van Loy)

1910年6月19日、米国ワシントン州の中央メソジスト監督教会で「父の日」礼拝が始まったといわれます。母親を早くに亡くし、男手一つで6人の子どもを育て上げてくれた父親に感謝する日を「母の日」のように行ってほしいと申し出た娘S・S・ドッドの願いが入れられ、父親の誕生月である6月に開催されたのです。

母の日はカーネーションですが、父の日の花はバラです。S・S・ドッドが墓前に白いバラを供えたからとされています。

さらに、今日は夏至(げし)です。1年のうちで最も昼が長い日。東京では日の出が午前4時26分、日の入りが午後7時です(実際にはその前後のほうが1分長い)。

この季節には白夜が続く北欧で夏至祭が行われるのは、洗礼者ヨハネの誕生を記念する祝日(6月24日)です。

「あなたの親類エリサベトも、老年ながら男の子を身ごもっている。不妊の女と言われていたのに、もう六か月になっている」(ルカ1:36)。こうあるように、マリアへの受胎告知は、エリサベトの妊娠6カ月目ということから、洗礼者ヨハネはイエスの半年前に生まれたとされています。そこで、クリスマス(12月25日)の半年前の6月24日が洗礼者ヨハネの誕生日とされたのです。

ところでキリスト教では、1年で昼がいちばん短い「冬至」に、キリストの誕生を祝う「クリスマス」を行います。暗闇の中に光が訪れたことを象徴する時として、その時期が選ばれました。「光は闇の中で輝いている。……その光は世に来て、すべての人を照らすのである」(ヨハネ1:5、9)。一方、夏至は、太陽が頂点に達した後、冬至に向けて日が短くなりますが、それが洗礼者ヨハネの言葉、「あの方は必ず栄え、私は衰える」(ヨハネ3:30)に呼応するものとして、夏至に洗礼者ヨハネが記念されるともいわれています。

上の絵はラファエロ「小椅子の聖母」。幼子イエスを抱くマリアの右後ろに幼い洗礼者ヨハネが描かれています。ヨハネであることは、「らくだの毛衣」(「ヨハネは、らくだの毛衣を着、腰に革の帯を締め、ばったと野蜜を食べていた」マルコ1:6)とアトリビュート(その人物を特定する属性)の「葦(あし)の十字架」から分かります。

 






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