3月19日は福永武彦の誕生日

 

今日3月19日は福永武彦の誕生日です。『ぼくたちが聖書について知りたかったこと』を著した作家の池澤夏樹は息子。

小説『草の花』の後半(第二の手帳)には、クリスチャンの恋人と信仰の葛藤について語り合う場面があります。この作品を愛した大林宣彦は『廃市』を映画化し、また次の場面は「さびしんぼう」のラストシーンでなぞられています。

わたくしはただ今、……(娘の)節子にピアノを習わせております。……(ショパンの)甘い旋律がわたくしの心の中を貫き、過ぎ去ったことどもが次々と眼の前に浮かぶのを覚えます。

母親は日本聖公会の伝道師でしたが、幼い頃に亡くなりました。形見として聖書を残し、教会に通わせるよう父親に託します。中学時代までは教会に出席しましたが、その後、武彦は教会から遠ざかります。

やがて、まず夫人が単立・久遠キリスト教会に導かれます。そして死の2年前、キリスト教朝顔教会(現在、日本福音キリスト教会連合)の井出定治牧師により病床洗礼を受けました。

武彦は健康のゆるされるかぎり、日曜の礼拝を守った。それだけでなく、ときには、日曜学校の幼い子供たちに信仰をどのように教えるかを、教会の教師たちと熱心に話し合ったりした。そのテープが残されている。(水谷昭夫『福永武彦巡礼──風のゆくえ』新教出版社)

 






メルマガ登録

最新記事と各種お知らせをお届けします

プライバシーポリシーはこちらです

 

オンライン献金.com