もしハイデッガーが喘息じゃなかったら

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◆1976年5月26日 マルティン・ハイデッガー没

マルティン・ハイデッガーは20世紀に活躍した哲学者で、その哲学は難解なことで知られています。しかし彼が哲学界に与えた影響は絶大で、現代哲学は彼なしには語ることはできません。一方で反ユダヤ的な傾向があり、ナチスに加担したとも言われ、その点では批判も挙がっています。

Heidegger 1 (1960)

Willy Pragher, CC BY-SA 3.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0>, via Wikimedia Commons

ハイデッガーは1889年9月26日に、ドイツのメスキルヒという場所で生まれました。「メス」というのはミサの意味、「キルヒ」というのは教会の意味でした。父親はそこにあった聖マルティン教会で働いており、マルティンという名前はこの教会からとられました。

若い頃は聖職者を目指して神学を学んでいましたが、「聖職者になること」を条件に与えられていた奨学金が健康上の理由で打ち切られてしまい、哲学部に転部しました。その健康上の理由とは喘息(ぜんそく)であったと言われていますが、もしハイデッガーが喘息でなかったら、現在の哲学の世界も神学の世界も、また変わったものになっていたかもしれません。

哲学を専門とするようになってからもカトリック教会の思想は彼に影響を与え続けたようで、晩年は同郷の神学者ヴェルテと親交を持ち、生前から「僕の葬儀の時は君が弔辞を読んでくれ」と頼んでいたそうです。1976年5月26日、最後に「感謝します」と声を発して、ハイデッガーは亡くなりました。約束通りその葬儀ではヴェルテが弔辞を読み、そしてこれも遺言にしたがって、聖書の詩篇130篇と、マタイの福音書の5〜7章が朗読されたそうです。

 

それではまた。

 






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