日本キリスト教協議会の新議長に渡部信氏

 

日本キリスト教協議会(NCC=National Christian Council Japan)の新議長に渡部信(わたべ・まこと)氏が就任した。第40回総会が3月19、20日、日本聖公会神田キリスト教会(東京都千代田区)で開かれ、副議長だった渡部氏が議長に選出された。

渡部氏は1948年、東京生まれ。青山学院大学神学部神学科、西南学院大学神学部専攻科、米ベイラー大学院宗教学部(宗教学M.A.)卒。78年に牧師按手礼を受け、82年より日本バプテスト連盟牧師として牧会・伝道に従事。99年より現在まで日本聖書協会総主事を務めている。ほかに常盤台バプテスト教会協力牧師、キリスト教視聴覚センター(AVACO)理事長、聖書協会世界連盟理事。著書に説教集『イエス・キリストに出会う──常盤台バプテスト教会の講壇から』(ヨベル)がある。教文館社長の満氏は実弟。

右から金迅野氏、梶浜淳氏、矢萩新一氏、渡部信新議長、小海光氏、金性済氏

日本キリスト教協議会は、プロテスタント諸教派の宣教協力のための活動を行う組織。前身は1923年に設立された日本基督教連盟で、戦時中に解散するが、48年、日本基督教協議会として再設立された。日本最大の教派である日本基督教団をはじめ、日本聖公会、日本バプテスト連盟、日本福音ルーテル教会、日本バプテスト同盟、在日大韓基督教会が加盟しており、平和問題などではカトリックも協力している。初代議長は小崎道雄(日本基督教団霊南坂教会牧師、48─59年)で、近年では徳善義和(日本ルーテル神学大学教授、97─2000年)、鈴木怜子(日本基督教団牧師、00─06年)、輿石勇(日本聖公会司祭、06─12年)各氏が議長を務めた。

ちなみに、主流派と呼ばれる教派・団体が加盟しているNCCのほかに、福音派と呼ばれる戦後成長した教派から成る日本福音同盟(JEA)、聖霊の働きを強調するペンテコステ・カリスマ派による日本ペンテコステ・ネットワーク(JPN)などがある。

NCCの実務を担う総幹事には金性済(キム・ソンジェ)氏(在日大韓基督教会名古屋教会牧師)、副議長には矢萩新一(やはぎ・しんいち)氏(日本聖公会管区事務所総主事)と小海光(こかい・ひかり)氏(ウェスレー財団代表理事)、書記に金迅野(キム・シンヤ)氏(在日大韓基督教会横須賀教会牧師)と梶浜淳(かじはま・じゅん)氏(日本聖書協会総主事秘書)、財務委員長に二見眞義(ふたみ・まさよし)氏(日本バプテスト連盟、コンセプトデザイン研究所取締役)が新役員に選任された。

NCCの前任議長は小橋孝一氏。1937年生まれで、日本基督教団霊南坂教会牧師を務めた後、現在、伊豆諸島にある同教団新島教会牧師。総幹事は網中彰子氏で、東京・渋谷にある同教団ベテル教会牧師。それぞれ2012年から2期務めた。

総会では新役員の選任のほか、次の4点が話し合われた。①準加盟団体の承認、②第40回総会期のテーマ「平和のきずなで結ばれて、共に進む」(エフェソ4:3、4)、③予算大綱、④NCC創立70周年を記念した宣教会議のプレ集会の報告。

 






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