教皇、大晦日に手を引っぱった女性と会い、笑顔で握手

 

教皇フランシスコは、自分の腕をむりやり引っぱったのをたしなめたことで波紋を呼んでいた女性本人と後日会って笑顔で握手していたことを、「カトリック・ヘラルド」紙が5日、その場面の写真とともに報じた。1月8日の一般謁見(えっけん)の後、特定の巡礼者が教皇にあいさつする「バチャマーノ」と呼ばれる時間に会い、短く話もしたという。

昨年12月31日夜、バチカンのサン・ピエトロ広場でキリスト生誕の場面(プレゼピオ)を教皇は鑑賞し、歩きながら集まった人たちとフェンス越しに握手していった。そして、その場から立ち去ろうとしたとき、一人の女性が何かを叫びながら教皇の右手を力いっぱい自分のほうへと引っぱったので、驚いた教皇は女性の手をぴしゃりと叩(たた)いて手を振りほどき、憮然(ぶぜん)とした表情でその場から離れていった。その場面を撮影していた動画がSNS上で拡散したことから、正月のニュースとして取り上げられ、特に昨年11月に来日して注目された教皇の意外な行動に、日本でも大きな話題となった。

翌1月1日、正午の祈りの説教で教皇は、「私たちは忍耐を失うことが何度もあります。私もです。昨日示してしまった悪い例について謝罪します」と言及。それは予定されていなかった内容だったという。

8日、その女性に会う前に教皇は説教で、パウロたちを乗せた船が暴風によって難破した箇所(使徒27~28章)から次のように語っていた。

「神は、一見挫折と思われる状況においても力を及ぼされます。だから、試練の時こそキリストにより頼むことをパウロは私たちに教えてくれるのです」

また毎週恒例の一般謁見の前、信者たちにあいさつした際に、大きな声でキスを頼んだ修道女に、「どうか冷静に。かみつかないように」と冗談を言ってから、かがんで修道女の頬にキスをすると、周囲に集まっていた信者から歓声が上がった。

 






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