ゲストに衆議院議員・石破茂氏も 第20回国家朝餐祈祷会を開催  テーマは「キリストの平和を求めて」

クリスチャン実業人の集い・日本CBMCが主催する国家朝餐祈祷会が11月17日、新宿京王プラザホテル(東京都新宿区)で開催された。新型コロナウイルス感染防止を万全にした会場には、イスラエル大使をはじめとする要人、政治家、超教派の教会関係者など全国から約100人が集まった。

20回目を迎えた国家朝餐祈祷会=11月17日、京王プラザホテル(東京都新宿区)で。

今年10月30日に一般社団法人となった日本CBMCが主催する国家朝餐祈祷会は、超教派の人たちが集まる年に一度の大きなイベントで、2000年に第1回目が開催されてから、今回でちょうど20回目となる。本来ならば節目の記念として、盛大に行う予定だったが、新型コロナウイルスに見舞われ、来場人数を制限せざるを得ず、直接会場に来れない人は、オンラインでの参加となった。

草加神召キリスト教会主任牧師の天野弘昌(あまの・ひろまさ)氏による開会祈祷に続いて、日本CBMC理事長・青木仁志(あおき・さとし)氏が挨拶(あいさつ)に立った。青木氏はこの日、「どのような道を歩むときにも主を知れ。主はあなたの道筋をまっすぐにしてくださる」(箴言3:6)の聖句が与えられたことを明かし、「これからも神様の御用をしていいけるよう、自分の分をわきまえながらビジネスの世界でコツコツと同士を増やしていきたいと思う」と述べた。

20回目を記念して、歴代の理事長である日本キリスト伝道会副会長の米田昭三郎(よねだ・しょうざぶろう)氏と、NPO法人神戸平和研究所理事長の杣浩二(そま・こうじ)氏がメッセージを伝えた後、来賓の一人である駐日イスラエル大使のヤッファ・ベンアリ氏が紹介された。

ベンアリ氏は、世界的に広がる新型コロナで、最もダメージを受けたのは人々の精神面であって、今最も必要なのはお互いを信頼することだと話した。デジタル化の可能性にも言及し、イスラエルですでに得た知恵や技術を日本とシェアしていきたいと伝え、「この困難な中でも、お互いを助け合うという気持ちをしっかり持ち続けていきましょう」と訴えた。

続いて朝餐となり、日本基督教団総会議長の石橋秀雄(いしばし・ひでお)氏が食前祈祷を捧げた。朝餐の中で、韓国CBMC東日本連合会会長の呉英錫(オ・ヨンソク)氏と、CBMC華人團契代表の陳淑芬(キャロル・チェン)氏が挨拶し、さらにCBMCアジア理事長のアリス・タム氏のメッセージ動画が配信された。また、特別来賓として招かれた衆議院議員の石破茂(いしば・しげる)氏も登壇し、挨拶の言葉を述べた。

石破茂氏

金森通倫を曽祖父にもつ石破氏は、18歳で日本キリスト教団・鳥取教会で洗礼を受けたクリスチャン。同祈祷会には近年毎回ゲストとして参加している。この日、愛唱歌である賛美歌191番の3番の歌詞を引用し、次のように語った。

「世の中というのは常に争いの連続で、批判や非難を受けることも多いのですが、神様がたえざる祈りを聞いてくださり、涙を変えて歌を賜(たまわ)るということが、どんなに素晴らしことであるかと思っています。高校生の時に出会った牧師先生はいつも『神よ、我々はちり・あくたのごとき存在です」と祈っておられた。そのような私たちですから、自分たちがやっていることに過ちはないだろうかと、常に内省しなければいけないと思います。私は至らぬキリスト者ではありますが、毎朝毎晩『過ちがあったら許してください』と祈れることは幸せなことです」

また、新型コロナの感染だけでなく、超高齢化社会を迎える日本にも言及し、世の中が良く変わるためには、誰がどんな働きを果たさなければいけないのかということを正面から国民に語っていかなければらないと話した。その一方で、米中関係など悪化する国際問題にも目を向け、「神に祈りならがら、日本は平和の働きをしていかなければならないと思っています」とクリスチャン政治家としての思いを伝えた。

その後、クリスチャンデュオ「ラ・エッセンツァ」による特別賛美に続いて、この日のメインメッセンジャーである十条キリスト教会主任牧師の細井眞(ほそい・まこと)氏が、「キリストの平和を求めて」をテーマに講演を行った。

細井眞氏

細井氏は、「キリストの平和が、あなたがたの心を支配するようにしなさい。そのためにこそあなたがたも召されて一体となったのです。また、感謝の心を持つ人になりなさい」(コロサイ人への手紙3章15節)を紐解きながら、キリストの平和は、主イエス・キリストの十字架を抜きには語ることはできないと話した。そして、キリストの平和に支配されるためには、聖霊を受け入れなければならないと力を込め、次のように述べた。

「イエス・キリストをとおして送られた聖霊様が、共におられるということを認めながら歩んで行く時に主は働いてくださり、キリストの平和を私たちに実現してくださいます。そして、その平和をもって、私たちは感情にも左右されずにさまざまな事柄を判断して行きたいのです。そのような行動をとおして、神様の素晴らしい御業があらわされ、さらに多くの人々が神様の恵みを知るに違いありません」

そして、父親が捕虜となった収容所で、クリスチャンのフィリピン人に親切にしてもらったことが忘れられず、復員後に教会を訪れ、牧師となったことを明かし、こう締めくくった。

「たった一人の行為が、キリストの平和に結びついたのです。私たちの行為は小さなことかもしれません。でも、私たちの身近なところから、主は良いことをされるようにと命じておられる。聖霊様が私たちと共におられるので、私たちは勇気を持って、その業をしていこうではありませんか。聖霊様をお迎えし、私たちの行いをチェックして、キリストの平和を伝える者となっていきましょう」

プログラムの終盤には6人の代表祈祷が行われた。淀橋教会主管牧師の峯野龍弘(みねの・たつひろ)氏は「自然災害とコロナ禍」、オメガ・ジャパン創立者の栄子・スティーブンス氏は「エルサレムの平和」、21世紀教会主任牧師の増山浩史(ますやま・ひろし)氏は「日本のリバイバル」、衆議院議員の山川百合子(やまかわ・ゆりこ)氏は「政治」、ロングライフホールディング取締役の遠藤正一(えんどう・しょういち)氏は「経済の祝福」、そして、CBMCアジア理事の井上義朗(いのうえ・よしお)氏は「アジアの一致」をテーマに、会衆と心を一つにして祈り合った。

代表祈祷のそれぞれの祈りに合わせて、共に祈り合う会衆。

会衆賛美の後、同祈祷会実行委員長の瀬戸健一郎(せと・けんいちろう)氏が挨拶に立ち、東京基督教大学理事長の広瀬薫(ひろせ・かおる)氏の閉会祈祷ならびに祝等により閉会した。

 






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