【あっちゃん牧師のおいしい話】第4回 悪魔の食事 齋藤篤

皆さんこんにちは!

「あっちゃん牧師のおいしい話」も、4回目のお届けとなりました。今回もお付き合いのほど、よろしくお願いいたします!

僕がお仕えしている教会のメンバーに、Sさんというかたがおられます。あるときにはクレソン、あるときにはジンギスカン鍋、あるときにはウォーキング用の帽子と、ことあるごとに、珍しいものやいただいて嬉しいものをいろいろと持ってきてくださるSさんですが、ある日曜日のこと、僕の妻ちゃん(本コラム初登場!職業:牧師)に「どうぞ召し上がってください」とコンビニの袋を差し出してくださいました。今回は何だろうかと妻ちゃんが期待感たっぷりに袋のなかをのぞいてみると・・・。

おにぎりでした。あ、もしや・・・。そのおにぎりは、あるコンビニエンスストアから発売された話題のアレでした。「悪魔のおにぎり」と名付けられたその逸品。プププと笑ってしまったのは言うまでもありません。だって、教会で悪魔のおにぎりを食らう牧師って、想像するだけでギャグに思えてしまうのですよ。その悪魔のおにぎりですが、出汁で炊いたご飯に、天かすとめんつゆ、青のりなどを混ぜて握ったものです。出汁の香り、天かすのコク、青のりのアクセントがご飯と一体となれば、美味しくないはずがないではありませんか。まさに悪魔の誘惑にまんまと乗せられてしまいそうなおにぎりというわけです。

つい最近、教会の近所にできたおにぎり屋さんをのぞいてみたら、名前こそは違いますが、「天かす狸」という商品名で、いわゆる悪魔のおにぎりが売られていました。さっそく買ってみることに。食べてみると、コンビニで売られているものよりも、さらに風味豊かなアイテムが織り込まれていたのです。細かく刻まれたみょうがとしょうがが散りばめられていて、悪魔のささやきのように食欲を誘います。あっという間に3個のおにぎりが胃袋のなかに収まってしまいました。そのおにぎりをSNSにアップしたら、それを見た店主に「いらっしゃいませ!牧師さん」と、次に店を訪れたときに言われてしまいました。あ、バレちゃった。でも地域のなかで「牧師さん」と声を掛けられると、教会の存在とか牧師という職業の存在を覚えてくださっていることに、ホッコリとうれしくなり、僕のポッコリお腹も喜んでしまう、ってわけです。

さて、今回のテーマは「悪魔の食事」です。前回が「神様の食事」ですので、安易に今回は「悪魔の食事」としたのですが、さて、果たして聖書に悪魔の食事について書いているところなんかあるんだろうかと、またまた首を傾げてしまいます。

悪魔が、食べ物を使って人を誘惑することにおいて、たぐいまれな才能を発揮するのは、聖書が述べているとおりです。蛇に扮した悪魔が、神に「食べてはならないよ」と言われていたあの木の実を、まんまとそそのかしてアダムとエバの夫婦に食べさせることに成功しました。そこから、神と人間とのあいだにある壮大な歴史物語がはじまりました。そう。救い主イエスに至る、あの物語が。

こうして、悪魔のおにぎりのように「人に食べさせること」を得意とする悪魔ですが、そんな悪魔も大好物の食べ物があります。それは何でしょうか?

身を慎み、目を覚ましていなさい。あなたがたの敵である悪魔が、ほえたける獅子のように、誰かを食い尽くそうと歩き回っています。-ペトロの手紙一5章8節(聖書 聖書協会共同訳)

そうです。悪魔の大好物は「人間」なのです。悪魔の食事とはまさに「人を食う」ことそのものです。どこに美味しそうな獲物があるかと、僕たちのまわりをウロウロと歩き回っているというのです。それも結構なグルメで、ありとあらゆる人間を食い尽くそうというのが、悪魔のねらいです。普通「人を食う」とは、ずうずうしい態度や言動をとることですが、悪魔は自分の食事を果たすためならば、持ち前の厚かましさを披露することなど、お茶の子さいさいなんですよね。

ただ、悪魔も嫌いな食べ物があります。それは蜜のように甘いと詩人が絶賛した、そう!神の御言葉である聖書です。僕たちには甘くて美味しいと思える聖書の言葉も、悪魔にとってはペッペッと吐き捨てたくなるような苦みに感じるんだとか。だから、僕たちが悪魔に食べられないためにすることのできる唯一の方法は、僕たちの体も心も「苦くする」ことなんです。もちろん、悪魔にとっての「苦さ」ですから、僕たちの人体には無毒どころか健康によい、上品な甘さいっぱいの聖書の言葉なんですけれどね。

これにて「悪魔の食事」の巻は終了です。

あっちゃん牧師の美味しい話。次回もお楽しみに!

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