東日本大震災から10年 福島と共に歩むとは? FCC「福島県3・11記念集会」オンラインで開催

福島県キリスト教連絡会(FCC)は2日、「福島県3・11記念集会」をZOOMによるオンラインで開催した。福島各地の教会の牧師、福島の支援活動にかかわってきた人たちが参加し、東日本大震災から10年を振り返ると同時に、未来に向けてのビジョンを分かち合った。

集会では、日本イエス・キリスト教団・白河栄光教会牧師の船田肖二(ふなだ・しょうじ)さんが進行を務め、FCC前代表で、郡山キリスト福音教会牧師の木田惠嗣(きだ・けいじ)さんの祈りで始まった。音楽ゲストに、10年前の震災直後から支援活動を続けているゴスペル・フォーク・シンガーの神山みささんが招かれ、ギター演奏によるライブ・コンサートを行った。

 

その後、「震災から10年の福島」をテーマにしたシンポジウムが行われた。登壇したのは、日本アッセンブリーズ・オブ・ゴッド教団・郡山キリスト教会牧師の三箇義生(さんが・よしお)さん、日本同盟基督教団・徳丸町キリスト教会牧師の朝岡勝さん、保守バプテスト同盟福島第一バプテスト教会牧師の佐藤彰(さとう・あきら)さん、平キリスト福音教会牧師の森章(もり・あきら)さん、日本同盟基督教団・いわきキリスト教会牧師の増井恵(ますい・けい)さん、日本同盟基督教団・勿来キリスト福音教会牧師の住吉英治(すみよし・えいじ)さん。

最初に発題した三箇さんは、被災直後には避難所の支援に始まり、仮設住宅や復興住宅に移ってからもそこで暮らす人たちに寄り添ってきた。日本アッセンブリーズ・オブ・ゴッド教団では、支援活動を10年を節目にしようという流れがあり、三箇さん自身も地震、原発の脅威は終わっている気がしていたという。しかし、2月に震度6の大地震に襲われ、この日常はいつでも失われてしまうものだと改めて感じた。記憶をしっかり留め、この先も福島のために、この働きを続けていきたいと語った。

2番目の発題者である朝岡さんは、日本同盟基督教団キ元震災対策本部事務局長、元ふくしまHOPEプロジェクト事務局長も務め、この10年間、東京と福島を行き来しながら支援を続けてきた。その中で、福島から東京に帰って行く自分にある種の後ろめたさに悩んでいた時に、木田さんから「東京から通ってくれることに意味ある」と言われたことが一つの拠り所となっていたことを明かした。そして、10年たって、あの時に言った「共に歩む」とはどういうことなのか、今も共に歩んでいるのかが問われていると述べ、次のように話す。

「コロナ禍だからと言って、あの約束は時効、10年だから区切りと言っていいのか。言った責任は非常に重いものだと思っている。委ねられた責任、言った言葉は背負っていく。言葉に生かされるキリスト者の神様に対する、隣人に対する誠実させではないでしょうか」

続く森章さんは、3・11以降、あらゆる教会が「福島の人を助けたい」という同じ目的で、それぞれの最善を尽くして、福島に来てくれたことを話し、その働きは、被災地の人たちにキリスト教会の存在感を記憶させたことを伝えた。「クリスチャンが力を合わせたら大変革が起きることを目の当たりにし、本当に感動した」と森さんは当時を振り返る。「私たちは主を恐れる存在であり、私たちがすべきことは主が毎日語ってくださる。コロナ禍の現在であっても、神様は守ってくださるお方であり、クリスチャンが一つになれば、大変革さえも起こせる」と力を込めた。

次に発題したのは、原発に一番近い教会として知られる福島聖書第一バプテスト教会牧師の佐藤さん。地震・津波・原発事故ですべてを失い、約200人の教会員と「流浪の旅」を経験した。当時再会した信徒たちの合言葉は、「あなた生きてたの、何食べてたの」だった。佐藤さんは、「生きているだけですごいこと。あとはイエス様を信じていればパーフェクトで、それ以外は、おまけです」と、この10年で福音の理解が変わったと話す。また、人生の理解も、教会観も変化したと述べ、流浪の旅の途上で感じた教会への思いをこのように語った。

「イエス・キリスト様がこんなにも生き生きと、私たちの真ん中にいて旅をしてくださっている。改めて教会はイエス・キリストの体なんだと感じました。ヨナは、魚に飲まれ、神の声を聞いたように、私たちも荒野に放り出されて神様の声を聞けたのかなと思います」

増井さんは、富岡町で原発被害者の支援にあたってきた。心がけてきたことは、関係が切れないよう寄り添い続け、教会が地域のハブとなることだ。「求められた時には、できるだけ分かち合いたい」と述べ、聖書の種蒔(ま)く人のたとえを引用し、「大事なのは、盛大に蒔くことで、神様はそれは必ず実を結ぶとおっしゃっているので楽しみにしています」と話す。

最後の発題者となった住吉さんは、富岡町に、双葉希望キリスト教会を設置し、これを基軸として双葉郡全体の宣教を取り組んでいくレインボーブリッジプロジェクトについて説明した。「最終的に伝えられることは、キリストにある救いと天の都。キリストにあって新しく生きることを、私たちのキーワードでなければならない」と述べたうえで、双葉郡のリバイバルと、地元のリバイバルに取り組んでいきたいと意気込みを語った。

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