【インタビュー】制服姿は信頼の証し 救世軍司令官ケネス・メイナーさんに聞く(前編)

 

日本の救世軍において2016年から司令官を務めるケネス・メイナーさんに話を聞いた。

救世軍司令官ケネス・メイナーさん

──19世紀、英国で始まった救世軍は、日本でも41の小隊(教会)に加えて、病院や特別養護老人ホーム、保育所など、さまざまな医療・社会福祉施設の運営をされています。また、先日の台風15号、19号が発生した際には、いち早く支援活動を行ったと聞きました。

はい、現在も継続して活動しています。千葉県館山市や神奈川県川崎市などの被災世帯に日用品などの物資を配布したほか、先日は栃木県佐野市の被災世帯に清掃ボランティアを派遣しました。被災した方の家を訪れて泥かき作業をしたり、食事を提供したりしています。

中には、ひとりで生活している高齢者の方もいらっしゃるんですね。私たちが実際に家にうかがうことで、「あなたは決してひとりではないんですよ。心にかける者がいるんですよ」ということをお伝えする機会になればと思っています。

──ケネスさんが信仰を持たれたのは何歳の時ですか。

7歳の時です。毎日曜日にルーテル教会に通っていたのですが、その日曜学校の先生が私をキリストに導いてくださいました。その日、先生は聖書の話をした後、一人ひとりを教室の外に連れ出していたのですが、私の番が来たとき先生は、「あなたはイエス様を自分の救い主として信じたいですか」と聞いたので、私は「はい」と答え、その後、先生が悔い改めの祈りに導いてくれました。この日の経験は53年経った今でもはっきりと覚えています。

──もともとご両親がルーテル教会に通っておられた?

いいえ。敬虔なクリスチャンだった祖母が父に対して、「ケネスを日曜学校に連れて行くように」と言っていたそうです。その後、何年も経ってから両親や兄弟姉妹も洗礼を受けるのですが、当時は家庭内でクリスチャンは私だけでした。私がルーテル教会に通っていたのは日曜学校だけで、中学生からはチャーチ・オブ・ゴッドの教会に通うようになりました。救世軍の小隊(教会)へは、高校生の時に親戚に誘われたのがきっかけで行ったのが最初です。

──それまでに通っていた教会と救世軍の小隊とは違いがありましたか。

まったく違っていました。たとえば、毎週の礼拝に数百人が出席して大勢で賛美をしていたのに、その小隊には5人しかおらず、こんな言い方は申し訳ありませんが、賛美もひどかった(笑)。でも、その礼拝堂には確かに聖霊、神様がいるのを感じました。

私たちはよく「教会には多くのものを揃えなければいけない」とか「大がかりなことをしなければならない」と考えがちです。でも、私たちにとって必要なのは、真実であることや謙虚さ、そして何よりも大胆な信仰を持つことだけだと思います。

その日の帰りがけ、その小隊の士官(伝道者)が私をイースターの劇に誘ってくれたことから救世軍に通い始めるのですが、その招きが私の人生を大きく変えました。初めは5人だった小隊も、士官夫妻の強い信仰とダイナミックな働きによってどんどん成長していきました。そして、「働き手が足りなくなったから」と呼ばれたその士官の親戚が、後に私の妻となる女性だったのです。

「社会鍋」と

──「日本で司令官として仕えるように」と任命されたとき、どんなお気持ちでしたか。

正直なところ、「いつか日本で伝道したい」という思いが私の中にあったわけではないので、いろいろな思いが頭の中をめぐりました。ただ、救世軍の士官に任官される際には、世界中のすべての士官は同じ誓約書に署名をするんですね。そこには、神様を愛し、全身全霊を尽くすことや、人々に仕えること、そして神様に忠実であることなどが書かれています。これは組織として交わすものではなく、神様と自分の間で交わす誓約です。そして、この「忠実を尽くす」ことの中には、「自分で選ぶことを明け渡す」という意味も含まれています。

私には、日本での奉仕を断ることもできたかもしれませんが、それでは神様と交わした誓約を破ることになります。結果として、今とても素晴らしい経験をさせていただいていますし、あの時もし断っていたら、今ここで過ごす特権を逃してしまっていたと思います。(後編に続く)

 

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