日本最大のプロテスタント教団である日本基督教団 「緊急事態宣言」解除を受け、「初期の目的を一応達した」と評価

 

日本最大のプロテスタント教団である日本基督教団は5月29日、「新型コロナ・ウイルス感染拡大に伴う『緊急事態宣言』の解除にあたって(第4信)」という文書を発表した。石橋秀雄(いしばし・ひでお)総会議長と秋山徹(あきやま・とおる)総幹事の連名。

石橋秀雄総会議長

4月10日付の「第3信」では「極力、教会に集わない方法で礼拝をささげることを講じてください」と強く勧告していたが、5月25日に「緊急事態宣言」が解除されたことを受けて、「初期の目的を一応達した」とこれまでの諸教会の対応を評価した。

カトリックなどと違い、さまざまな背景の違う教派が合同している教団のため、一律の通達をすることはできない。「緊急事態宣言」のもとでも、礼拝の休止をするかしないか、礼拝への出席を控えるかどうか、「一人ひとりが、神への信仰の決断の下、様々な選択をされたことと思います」としながら、「今後、それぞれの教会・伝道所のご判断で、徐々に、あるいは段階的に、通常の活動の回復をはかっていかれることと思います」として、今後の注意点を次の4点だけ挙げるに留めた。

1 三密を避けながら礼拝などを行う

2 分散して集会を行うことの提案

3 礼拝出席を無理にしない

4 傷ついた人々へ愛の配慮

新型コロナ・ウイルス感染拡大に伴う『緊急事態宣言』の解除にあたって(第4信)」の全文は次のとおり。

ペンテコステ(聖霊降臨)の喜びのときを迎えようとしているこのとき、「緊急事態宣言」の解除が出されました。未(いま)だ油断することは出来ませんが、新型コロナ・ウイルスによる感染拡大が一時的に収まりつつあることに感謝をささげます。

この2ヶ月近くの間、諸教会・伝道所、関係団体・学校の教師と信徒および教職員の方々におかれては、本当に厳しい日々を送られたことと思います。

わたしたちプロテスタント教会の命である『礼拝』を守るために、この期間、祈りと力と知恵を尽くし続けました。ある教会は「苦渋の決断の中で、礼拝を休止しました。」ある人は「神の愛の業として、感染者にならないために、礼拝へ出席することを控えました。」

一つひとつの教会・伝道所が、学校・団体が、そして、そこに生きる一人ひとりが、神への信仰の決断の下、様々な選択をされたことと思います。そのすべてにおいて、主の豊かなる顧みがありますようにと祈ります。

教団としては、4月10日付で『新型コロナ・ウイルス感染拡大防止に関する声明』を公表し、『極力、教会に集わない方法で礼拝をささげることを講じてください』など4項目について強くお願いをいたしました。多くの教会・伝道所あるいは関係団体においで、お願いを受け止めてくださったことを感謝いたします。現段階で、感染拡大への警戒をなお解くことはできませんが、上記の「お願い」については初期の目的を一応達したものといたします。

今後、それぞれの教会・伝道所のご判断で、徐々に、あるいは段階的に、通常の活動の回復をはかっていかれることと思いますが、なお、以下の諸点についてご配慮ください。

1 第一信にてお伝えしましたように、三密(密閉 密集 密接)を避ける方法で、礼拝やその他の集会を行ってください。また、換気と消毒にはくれぐれも留意をお願いいたします。

2 主日礼拝や大きな集会は、時間差で、数回に分散して行うことも一つの方法です。

3 これまでのデータから分かりますように、高齢の方、基礎疾患のある方は、感染によって重症化する確率が高いことが分かっています。体調の変化などがみられた場合は、礼拝などに出席はされず、自宅で過ごされることをお勧めください。

4 今回の感染拡大によって、教会の内外で、傷つき、痛みを負った大勢の方々がおられます。その方々へ愛の配慮をいたしましょう。

聖霊降臨は、愚かな一致を図ろうとした人間の罪によって散らされた“民”が、聖霊によって再びまことの一致に導かれた出来事です。イエス・キリストの霊によって、一人ひとりが豊かに結ばれています。主が与えられている恵みと賜物に感謝して、なお、一層、諸各教会・伝道所と関係団体・学校とが、そして、一人ひとりが、なすべき務めに仕えて、連帯して行きましょう。

 






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