教皇フランシスコから日本へのビデオ・メッセージとミサの式次第を発表

 

教皇フランシスコは18日、訪日を5日後に控え、日本のすべての人々にビデオを通して挨拶(あいさつ)を送ったとバチカン・ニュースは伝えた。教皇は、「桜の花に象徴されるすべての生命を守ってほしい」と呼びかけた。

教皇は23日から26日まで日本を訪れ、東京、長崎、広島に赴く。訪日中の教皇の通訳は、教皇と同じアルゼンチン出身で、当時、神学院院長だった教皇から直接薫陶(くんとう)を受けたレンゾ・デ・ルカ神父(イエズス会日本管区長)が担当する

日本の人々に向けたメッセージ(原語:スペイン語)で、教皇は次のように述べた。

(全文)

親愛なる友人の皆さま

間もなく行われる訪日を前に、友情を込めてご挨拶申し上げます。

私の訪日のために選んだテーマは、「すべてのいのちを守るため」です。すべての人の価値と尊厳を守るという、私たちの心に響くこの強い本能は、特に武力紛争において、今日の世界が取り組むべき平和的共存が脅かされる状況を前に、特別な重要性をおびてきます。

日本は戦争によって引き起こされた苦しみへの自覚を持つ国です。核兵器の破壊力が人類の歴史に二度と解き放たれることがないように、皆さまと共に祈ります。核兵器の使用は、倫理に反します。

対話の文化、兄弟愛が、特に多様な宗教文化間において、いかに大切であるか、皆さまはご存知です。それは分裂の克服、人間の尊厳の尊重の推進、すべての民族の統合的発展を助けるものです。

私の訪問が、相互尊重と、安定した、恒久の、後戻りすることのない平和に導く出会いの歩みにおいて、皆さまを励ますことができますように。平和の素晴らしさは、それが本物である時、後退しないということです。平和は全力で守るものです。

この訪問は私にとって、日本特有の自然の偉大な美しさを賛美し、桜の花に象徴される日本の文化の素晴らしさとともに、私たちの共通の家である地球を含めた、すべてのいのちを守ることを推進、強化したいとの共通の思いを表す機会にもなるでしょう。

この訪問の準備に多くの方々が携わっておられることでしょう。皆さまのご尽力に心より感謝申し上げます。私たちが共に過ごすこれらの日々が恵みと喜びにあふれるものとなることを希望しつつ、すべての皆さま、一人ひとりに寄り添う、私のお祈りをお約束します。そして、どうか私のためにもお祈りください。ありがとうございました。

また、長崎と東京で行われる教皇ミサの式次第も特設サイトで公開された。東京ドームで25日の午後4時から行われるミサは次のとおり。

まず「開祭」では、入祭の歌として教皇フランシスコ訪日公式聖歌「すべてのいのちを守るため」を歌ったあと、あいさつと回心のやりとり、集会祈願が祈られる。

「ことばの典礼」では、第一朗読として創世記1章のあと、マタイ6章の「明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。その日の
苦労は、その日だけで十分である」(34節)を含む山上の説教の一部が朗読され、教皇が説教を語る。続いて共同祈願。

「感謝の典礼」では、交わりの儀や平和のあいさつののち、聖体拝領が行われる。

そして最後に「閉祭」では、菊地功東京大司教が感謝のことばを述べた後、派遣の祝福、閉祭のことば、「ごらんよ空の鳥」などが歌われるうちに退堂となる。

また、教皇訪日期間中のカトリック教会のイベントは、公式ユーチューブ・チャンネルでライブ動画を配信するという。

 

 






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